パルシステム連合会/23年3月期、1.6%減/コロナ反動で減収決算に(2023年7月13日号)

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通常総会会場の様子

通常総会会場の様子

 パルシステム連合会(本部東京都)の23年3月期における売上高(供給高)は、コロナ禍の巣ごもり需要の反動などから、前期比1.6%減の1740億9900万円だった。
 新規組合員の加入は、前期比5%増の16万1688人で、計画を4.4%下回った。
 組合員に予約登録米の提案を強化した結果、登録数は前期比5.7%に伸びた。7月に販売した「うなぎ」は、受注金額が同8.4%増と過去最高を記録した。一方で、外出や帰省が復活したことでお盆期間中の利用が振るわなかった。
 定期便の「パルくる便」は、10月から対象商品を増やし、定番商品と青果など季節商品を148から240アイテムに拡張した。
 24年3月期は、事業構造の変革を掲げる。生産者と消費者双方の立場から、中長期的な生産基盤の確立に向けた「食料・農業政策」の見直しなどを方針に盛り込んだ。売上高は同1.3%増の1765億円を見込む。
 通常総会で大信政一理事長は「22年度は商品やサービスの値上げが相次ぎ、組合員の皆さんに大変な思いをさせた1年だった。課題は山積みだが、協同の力で誰もが共生できる地域社会づくりに立ち向かう機会としたい」と述べた。
 渋澤温之専務理事は「コロナ禍の3年間を経て、これまでにない危機感を抱きながら23年度は臨む。次世代を担う皆さんと協同しながら、イノベーションを伴った事業成長を果たしたい」と抱負を話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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