クラシコム/D2Cブランドを買収/海外展開や卸売業も視野(2023年6月29日号)

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 雑貨やアパレルのECメディア「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムは6月23日、ステイト・オブ・マインドが運営するファッションブランド「foufou(フーフー)」事業を買収すると発表した。クラシコムの培ってきたマーケティングや効率的な事業運営のノウハウを活用し、ブランドの成長を図る。新たに海外進出や卸売業などの展開も見据えているという。
 ステイト・オブ・マインドがファッションD2Cブランド事業「foufou」を会社分割により独立させ、その会社の全株式を8月1日付で取得し、クラシコムの完全子会社とする。株式の取得価額は3億円。
 ステイト・オブ・マインドは「foufou」事業の売上高や営業利益は非開示としているが、クラシコム側ではデューディリジェンスを通じ、売上高は約4億円規模であると推定している。
 「foufou」は16年、デザイナーであるマール・コウサカ氏が設立したファッションブランド。SNSを効果的に活用したEC販売を主軸としている。D2Cでありながら、全国でリアルイベント「試着会」を開催し、22年には東京・祐天寺に実店舗を開設している。創業から、ほぼ100%を定価で販売し、ほぼ廃棄ゼロを実現している。
 ECサイトのコンテンツにも強みがあり、「北欧、暮らしの道具店」と通ずる点も多いという。クラシコムはプロダクトブランドとして確立した「foufou」がグループに加わることにより、新たに海外進出や卸売業などの展開の可能性も見据えているという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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