シーボン 23年3月期/売上高は7.9%の減少/崎山社長「コロナ前には戻らない」(2023年6月15日号)

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 化粧品のサロン販売を手掛けるシーボンの23年3月期の連結売上高は、前期比7.9%の減の85億2500万円だった。直営サロンの売上高は、同7.1%減の78億1800万円だった。リアルのイベント集客が拡大し、新規集客が大幅に増加したが、売り上げの回復には至らなかった。同社の崎山一弘社長は、「コロナ前に戻るということは考えていない」と話している。
 23年3月期中の、シーボンの直営サロンへの新規来店者数は、前期比23.4%増の2万7452人となった。リアルイベント経由の集客が同41.1%増加。顧客による紹介は前期比で28.2%伸びた。
 一方で、1カ月に1回以上来店する既存顧客の人数は、前期比1.5%減の31万4029人となった。
 崎山社長によると、新規顧客数は伸びているが、既存顧客の減少と相殺すると、結果的に減収という結果になったという。
 直営サロンの22年4~12月の月間売り上げについては、ダウントレンドが続いていた。新規顧客が増加したことにより、23年1月以降は一転、前年同月の売り上げを上回るようになったとしている。
 シーボンでは今後、化粧品のサロン販売事業の再成長を目指すという。製品の価値を向上させていく方針だ。同時に、「サロンが何のために存在しているのか」を問い直し、サロンで提供できる価値を、改めて顧客に発信するという。サロンの価値や発信の方法を明確化し、実践していくとしている。
 OEMやバラエティーショップへの卸といった、新事業も創出していく考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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