三越伊勢丹ホールディングス 23年3月期/オンライン事業は約400億円に/顧客とのつながりを強化(2023年6月8日号)

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 三越伊勢丹ホールディングスはこのほど、23年3月期決算における、ECなどのオンライン事業の連結売上高が、前期比7%増の約400億円となったことを明らかにした。オンライン事業はリアル回帰の影響を受けながらも、成長を遂げた。決算説明会で細谷敏幸社長は、「オンライン上での顧客とのつながりを強化している」と語った。
 同社では、「三越伊勢丹(MI)アプリ」により、配信情報のパーソナル化を図っている。クーポン施策も強化していくという。
 MIアプリの会員数は、200万人を突破したとしている。仮想都市型メタバースも展開しており、アプリのダウンロード数は前期比で3.5倍となっているという。
 23年3月期のオンライン事業は、売り上げが拡大し、黒字化に向け進展したという。引き続きオンライン上での顧客とのつながりを強化し、今後は早期に各オンライン事業の黒字化を目指すとしている。
 同社は複数のECサイトを運営している。その中でも、宅配サービス「ISETAN DOOR(イセタンドア)」や、化粧品ECの「meeco(ミーコ)」、カジュアルギフトEC「MOO:D MARK(ムードマーク)」の三つのEC事業は、2桁増収を続けているという。
 「meeco」では、ブランドコスメ・デパコス・化粧品情報メディア「meeco magazine(ミーコマガジン)」を22年8月に始動し、売上高は前期比で13%増となった。
 「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」では、チャット接客やビデオ接客で、店頭にしかない商品のオンライン決済が可能だという。「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」による売上高は、前期比57%増となった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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