サニックス 中期経営計画/住環境領域193億円へ/HS事業を軸に成長(2023年6月1日号)

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住環境領域における成長戦略

住環境領域における成長戦略

 サニックスは5月15日、24年3月期から26年3月期までの3カ年の中期経営計画を公表した。
 住環境領域においては、26年3月期までに売上高を193億円にする計画で、白アリ駆除などを行うHS事業を軸に成長を図る。営業利益は、住環境全体で25億円を目指す。
 特に、業務提携先となる法人営業の体制を強化する。これまでの個別訪問の営業スタイル強化に加えて、法人営業を拡充することで、営業の間口を広げて、多様なニーズへの対応を図るとした。
 農業協同組合(JA)や生活協同組合、集合住宅や戸建住宅を管理する不動産管理会社、ハウスビルダー、工務店などとの提携を拡大し、新規顧客のチャネル拡充を図る。また、営業の生産性向上や人員確保・育成を強化して営業力とサービス品質の向上を進めていく。
 営業利益は、人員増による人件費の増加があるものの、生産性向上による利益率の改善により25億円を目指す。人員は、3年間で約170人増やし、合計1200人超に拡大するとした。
 今後、住環境領域では、「良質な住宅ストックを形成」「住宅リフォームや既存住宅の流通などの住宅ストック活用の重視」「コロナ禍を経て生まれた住宅メンテナンス、衛生環境に関する需要の拡大」「電気料金の高騰、環境意識の高まりから、住宅用太陽光発電のニーズが拡大」などを挙げ、外部環境の変化や政府の環境に対する方針を含めて成長要因が複数あるとした。
 中期経営計画の中では、成長投資の一つとして「使用済み太陽光発電のリサイクル実証を開始」を挙げた。2030年代には、使用済みの太陽光発電が大量に発生する見通しを前提とし対応を図る。
 太陽光パネルの知見と産業廃棄物処理のネットワークを持つ同社の強みを生かして、太陽光パネルのリユースやリサイクルを事業化し、技術検証ラインを構築する。
 26年3月期までに目標とする全売上高は530億円。営業利益は30億円とした。23年3月期の実績と比較すると、3年間に売り上げを68億円増やし、営業利益は13億円増を計画している。

太陽光発電のリサイクル事業

太陽光発電のリサイクル事業

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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