アッチェ/水素の共同研究結果を報告/アッチェフォーラム2023を開催(2023年4月20日号)

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 アッチェ(本社東京都、南部景樹社長)は4月8日、イベント「アッチェフォーラム2023」をオンラインで開催し、水素に関する最新の研究結果について報告した。
 南部景樹社長はあいさつで、創業理念や会社の沿革、水素原料の開発経緯について説明。「アッチェフォーラムは、オンラインで開催することでいつでも好きな部分の動画を閲覧できるため好評だ。13年から自社で水素原料を開発して10年が経過した。長岡技術科学大学と共同で行う研究については、学会発表や論文発表を進めている。当社の事業規模はまだまだ小さく、水素は発展途上の素材だ。私たちは水素の可能性を信じ、まずは健康分野でアカデミックにまじめに研究開発に取り組んでいきたい」と話した。
 特別講演で南部恵治会長は「健康食品市場の拡大に伴い、当社はコロナ禍でも順調に業績を伸ばしている」と説明した。また「17年間水素に携わってきたが、未知の素材で、将来への可能性を秘めている。今後もメーカーとして、大学などとの共同研究と共に製品開発を進めていきたい」と話した。
 特別講演として、関西メディカル・腎移植クリニックの高原史郎院長が「水素は本当に効くの?臨床での効果」をテーマに講演。水素の臨床試験について説明した。高原院長は「一部の国ではヒトへの臨床試験が始まっている。顆粒や錠剤、カプセル型の製剤の開発が重要になってくる」と話した。
 長岡技術科学大学の斎藤秀俊教授は「安全・安心な水素リッチサプリメントの開発秘話」をテーマに講演した。「燃料電池車などの登場もあり、水素には無限の力がある。安全・安心が担保された水素を体の中に取り入れれば、体内での反応が期待できる」と水素の特性について述べた。また「アッチェのサプリメントは製法特許と物性、用途特許を取得している。今後は、安全性と水素保持の能力の確認を進める」と話した。
 仙台白百合女子大学教授で、アッチェの顧問を務める佐々木裕子氏は「水素の必要性~健康×水素~」をテーマに講演。「エネルギーとたんぱく質」「有害ミネラルの排泄」「酸化ストレス」の三つについて研究結果を説明した。佐々木教授は「栄養とは、細胞のミトコンドリアにまで運ばれて初めて『栄養』と捉えている。エネルギーを産生できるミトコンドリアにとって必要不可欠な存在である水素は健康に寄与できる」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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