ポーラ/廃棄資源からハンド美容液/島根県と産官学連携で開発(2022年1月1日新年特大号)

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ハンド美容液「ハンドコンフィチュール」

ハンド美容液「ハンドコンフィチュール」

 訪販化粧品最大手のポーラ(本社東京都、及川美紀社長)は1月20日、資源活用や地域貢献を目的にした新プログラム「FROM LOSS TO BEAUTY(フロムロストゥビューティー)」を始動する。プログラムの第1弾として、島根県特産のブドウ品種の未利用資源を活用したハンド美容液を発売する。島根県、島根大学との産官学連携の中で開発された商品だという。
 同プログラムのコンセプトは、「失われるものを美しさに変えていく」だという。本来捨てられてしまう資源を、新しい価値へと展開することにより、可能性を広げていくのが目的だ。
 ハンド美容液「ハンドコンフィチュール」には、島根県産のブドウ品種「神紅(しんく)」の、栽培過程で廃棄される「副梢(ふくしょう、葉茎)」から抽出したエキスを配合している。23年は年間2万個の生産を予定しているという。
 原料となる「神紅」については、島根県がポーラに提供する。島根大学は、「神紅」のエキスの効果検証を行ったという。
 島根県では今後、ポーラのハンド美容液をきっかけに、「神紅」の生産などに関する雇用の創出に取り組んでいく予定だ。観光資源の創出にもつなげていきたいとしている。
 ポーラでは、島根県との取り組みを皮切りに、「FROM LOSS TO BEAUTY」プロジェクトを、他の地域でも展開して行く計画だという。

原料の「神紅」について説明する丸山達也島根県知事

原料の「神紅」について説明する丸山達也島根県知事

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