【通販企業の社会貢献】 〈人生の先輩からエール〉サントリーウエルネス Jリーグ試合に高齢者が横断幕を掲出(2022年10月13日号)

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「敬老の日特別企画 ”人生の先輩からエール”」を実施

「敬老の日特別企画 ”人生の先輩からエール”」を実施

 健康食品通販最大手のサントリーウエルネス(本社東京都、沖中直人社長)は22年9月から10月にかけて、イベント「敬老の日特別企画 ”人生の先輩からエール”」を実施した。高齢者がJリーグのプロサッカー選手を応援するというもの。施設の高齢者が、Jリーグの選手に向けてメッセージを寄せた横断幕を、試合を開催する各地のスタジアムに掲出した。同イベントには、全国の高齢者施設74施設から1434人が参加。Jリーグの10クラブが参加した。


■”推し”の選手にエール

 同イベントは、サントリーウエルネスが20年にスタートした、「Be supporters!(ビーサポーターズ)」というプロジェクトの一環として実施した。高齢者施設で過ごす高齢者や認知症の人に、Jリーグのサッカークラブのサポーターになってもらうというものだ。高齢者に、クラブや地域を支える存在になることを目指してもらうプロジェクトなのだという。サントリーウエルネスが、プロジェクトの企画立案を行っており、活動資金の一部も拠出している。
 「Be supporters!」には現在、ヴィッセル神戸や川崎フロンターレなど、四つのサッカークラブが参加しており、累計40カ所の高齢者施設が参加している。
 参加している高齢者施設では、クラブの試合のパブリックビューイングを実施。高齢者はそれぞれ、自分の”推し”の選手を見つけて、試合を観戦してエールを送っているという。
 「Be supporters!」に参加した高齢者の中には、医師から終末期医療の打診を受けるような状態ながらも、当初の見立てよりも長い期間、元気に過ごせているという人もいるそうだ。「Be supporters!」に参加した、ある高齢者は、同プロジェクトがきっかけで、ヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタ選手が好きになり、スペイン語を勉強するようになったという。
 Jリーグの試合は、定期的に開催される。そのため、「Be Supporters!」に参加する高齢者は、施設でのレクリエーションに参加する高齢者などに比べても、自発的・継続的に、楽しみを見つけたり、応援したりするようになるのだという。


■「メッセージが渋い」

 敬老の日に合わせて行ったイベント「人生の先輩からのエール」では、参加した高齢者から、「夢あれば困難あり 困難あれば感動あり」「したたかに 汗かく青年 勝利する」などといったメッセージが選手たちに寄せられた。こうしたメッセージは、期間中の、試合が開催された5日間で、計10カ所のスタジアムに掲出された。
 元日本代表で、ヴィッセル神戸所属の槙野智章選手など複数の選手が、掲出されたエールに対してコメントを寄せた。川崎フロンターレの谷口彰悟選手は、エールに対して、「メッセージが渋くてかっこいい」などとコメントした。
 サントリーウエルネスでは今後、同プロジェクトの参加クラブや参加施設をさらに拡大させていく計画だ。プロジェクトを通じて、施設に入居する高齢者とサッカークラブの「つながり」を創出していきたいという。入居者同士のつながり、施設の職員とのつながり、地域とのつながりなども、増やしていきたいとしている。

高齢者施設ではパブリックビューイングを実施

高齢者施設ではパブリックビューイングを実施

掲出されたエールに複数の選手がコメントを寄せた

掲出されたエールに複数の選手がコメントを寄せた

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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