グリーンエース/資金調達を実施/未利用食材の有効活用に充当(2022年10月6日号)

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 農作物加工品の製造・販売を手掛けるグリーンエース(本社山形県、中村慎之祐代表)は9月30日、シードラウンドにて資金調達を実施したと発表した。調達額は公表していない。調達資金は野菜粉末ブランド「Vegemin(ベジミン)」の販売強化や、食品加工の際に廃棄される未使用部位の有効活用事業に充当する。
 オイシックス・ラ・大地の投資子会社Future Food Fund(フューチャーフードファンド)が運営するFuture Food Fund1号投資事業有限責任組合、三菱UFJキャピタル、リバネスキャピタルを引受先とした第三者割当増資を実施した。
 グリーンエースは農産物のアップサイクル(捨てられるはずだった廃棄物や不用品を、新しい製品にアップグレードすること)に取り組む東京農工大学発のスタートアップ企業。
 東京農工大学と全国農業協同組合連合会と共同で粉砕技術の研究に取り組み、21年1月に野菜粉末のプロテイン「ToneTone(トントン)」と野菜粉末ブランド「Vegemin」を立ち上げ、ネット販売を開始した。
 中村代表は今回の資金調達を受けて、「現在、日本では年間200万トンの野菜が規格外や価格の調整で廃棄されている。こういったフードロスを新しい価値に生まれ変わらせる取り組みを進めることで、持続的で環境に良い食料システムを実現することができる。調達した資金を未利用食材を再利用できるシステム構築に充てて社会問題を解決していきたい」と語る。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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