アスクル/遅い配送で特典付与/実証実験で物流のピーク分散図る(2022年9月1日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 アスクルは8月28日、日用品ECサイト「LOHACO(ロハコ)」において、標準より遅い配達日を指定した人にPayPayポイントを付与する「おトク指定便」の実証実験を開始した。親会社のヤフーと共同で実施する。注文が集中する日曜日が対象。ユーザーにメリットを提供するとともに、物流のピーク分散を図り、物流の安定確保や効率化の実現を目指す。
 本店である自社ECサイトの「LOHACO」に加え、「PayPayモール」に出店している「LOHACO PayPayモール店」において、「おトク指定便」を提供する。「おトク指定便」は、すぐに受け取る必要がない商品の配達日を標準より遅い日に設定して注文すると、PayPayポイントを受け取れるサービス。実証実験の実施期間は8月28日~10月9日で、注文が集中する日曜日限定の計7日間が対象となる。
 「LOHACO by AKSUL」は3300円以上、「LOHACO PayPayモール店」は3850円(ともに税込)以上の注文で利用できる。付与するPayPayポイントは、希望配達日によって変わり、注文時にポイント数を確認できる。
 「LOHACO」では、指定のない場合、最短翌日に商品を配達している。今回の実証実験では、配送を急いでいない顧客に「おトク指定便」の利用を促し、物流ピークを分散できるか検証する。特定日の荷物量増加に伴う物流(出荷・配送)負荷を分散させることで、物流の安定確保や効率化といった物流業界におけるサステナブルな活動の実現を目指す考えだ。
 ヤフーは実証実験により、配送に関するユーザーのニーズを把握、検証するとともに、今後は対象店舗の拡大やキャンペーンの内容を検討する。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ