ワタミ 22年3月期/宅食事業、406億円に/ミールキット、初年度50億円計画(2022年5月19日号)

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決算説明会で説明する渡邉美樹会長兼社長

決算説明会で説明する渡邉美樹会長兼社長

 ワタミの宅食事業における22年3月期の売上高は、前期比10.9%増の406億4000万円だった。宅食事業の売り上げが400億円台に達したのは14年3月期以来8年ぶり。
 外食事業のノウハウを生かした季節の特別献立や世界各国の料理フェア、居酒屋料理フェアといったバリエーションのあるメニューを構築した。年末年始商材では、一人暮らしや家族向けのおせちなど計7万3800個を完売した。そのほか、化学調味料を添加していない冷凍総菜の「ナチュラルデリ」を発売し、土日のニーズに対応した。
 21年4月から開始した、BSを中心に放送するテレビ通販では、今年3月末時点でテレビ通販限定の「特別プラン」の利用者が2万人を突破した。「1回の放送で約50食の注文があり好評だ」(渡邉美樹会長)と手応えを感じていると説明した。
 20年7月に販売を再開した「ミールキット」に加え、今年2月1日に発売したミールキット「PAKU MOGU(パクモグ)」が、約2カ月半で累計販売数5万食を達成した。初年度で3万食、売上高は50億円を計画する。
 販売員「まごころスタッフ」は22年3月末時点と比べ155人減の7858人だった。1日当たりの販売食数は21年3月末比で1万2000食減の25万1000食だった。
 営業利益については、コロナ療養者向けの食数が大きく増加したことに伴い、営業力強化と工場再編による生産性向上で20億5000万円が改善し、前期比67.9%増の50億7000万となった。
 5月13日に開催した決算説明会で渡邉美樹会長兼社長は「ミールキットの販売に手応えを感じている。『まごころスタッフ』の視点で商品開発している点が受け入れられている」と話した。「まごころスタッフ」が減少した点については「1人当たりの収入は増えており、後ろ向きな印象で減少しているわけではない」という見方を示した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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