オイシックス・ラ・大地 22年3月期/Oisix売上17%増に/物流トラブルも会員は純増(2022年5月19日号)

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 オイシックス・ラ・大地が発表した、22年3月期における食品EC「Oisix」の売上高は前期比17・0%増の585億4000万円だった。営業利益は同22%減の70億3000万円。連結ベースの売上高は同13.0%増の1134億7000万円だった。
 「Oisix」は下期に、利用頻度の低い会員の退会手続きを行ったことで約1万人が減少した一方、約3万7000人が増えて会員は34万6083人となった。新物流センターのトラブルによる一時的な新規申し込みの停止で見込んでいた約1万人が登録できず、5000人が解約した。2月下旬からテレビCMを使ってPRを実施したことで純増に転じた。
 利用頻度は鈍化したが、年末商材などの高価格帯の売れ行きがよかった。会員1人当たりの月間購入金額は同7%減の1万2166円、コロナ禍前の20年3月期と比べると4%増だった。外出機会が増えたことや物流トラブルのキャンセル、SKU限定の単価減が影響した。
 ミールキット「Kit Oisix」の定期会員は同25%増の22万6594人。購買動向に合わせて一部の会員へコースの切り替え案内を行い、約8000人を他コースから呼び込んだ。
 保育園への卸事業は同33%増の12億円で、取引園数は145園増えて690園となった。食品スーパーなどへの卸売りは同4%増の8億8000万円で、取引店数は同73店増の257店となった。
 5月12日にオンラインで開催した決算説明会で、高島宏平社長は「物流センターのトラブルによる影響は想定していたよりも抑えることができた。コロナ禍がひと段落したことで顧客単価が下落傾向にあるが、時短ニーズは引き続きあることから成長させていきたい」と話した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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