スクロール/3カ年の中計策定/最終年度の売上目標は900億円(2022年5月19日号)

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 スクロールは今期から、3カ年の中期経営計画(中計)をスタートさせた。生協向け通販事業は安定経営を進めていくほか、通販支援などのソリューション事業やeコマース事業の収益拡大を図っていく。最終年度となる25年3月期の連結業績は、売上高900億円、経常利益70億円を計画している。
 地政学的リスクなど、不透明な事業環境を勘案し、中計を修正した。今年度は各事業セグメントの成長によって、既存通販事業による一本足経営からの脱却を図る。その一環として、ソリューション事業とeコマース事業の収益拡大を図る。
 ソリューション事業は、主力である物流代行の拡大および決済代行・マーケティングサポート事業の強化によって、事業成長と収益力向上を実現。グループを支える第2の柱に育成する。
 具体的には、物流代行の営業を強化するほか、物流拠点の拡大による売り上げ拡大を図っていく。決済代行事業においては、サービスメニューを強化するほか、アライアンス先との連携による営業強化を図っていく計画だ。
 マーケティングサポート事業においても、サービスメニューの強化・拡充を図る。その一環としてコンサルティングサービスやアフィリエイトサービスを強化していく。
 ソリューション事業における前期(22年3月期)業績は、売上高184億9000万円、経常利益1億7700万円だった。中計最終年度では、売上高263億円、経常利益13億円を目指す。
 eコマース事業においては、オリジナル商品の展開強化を進め、各ジャンルでのシェア拡大・収益力の強化を図るとともに、新たなビジネス構築に向けたチャレンジを継続する。
 オリジナル商品開発では、グループ会社のナチュラムで手掛けているオリジナルブランド「ハイランダー」の品目数拡大や直貿生産の拡大によって原価率の低減に取り組む。さらに、ECノウハウを活用したBPO事業を構築するほか、M&Aによる事業拡大も視野に入れている。
 eコマース事業は前期、売上高214億600万円、経常利益は4億400万円だった。中計最終年度では、売上高221億円、経常利益6億円を計画している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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