しまむら 22年2月期/EC売上は28億円/限定商品が順調に推移 (2022年4月21日号)

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 しまむらの22年2月期におけるEC売上高は、28億円になった。自社ECサイトは20年10月に開設しており、21年2月期のECと店舗取り寄せアプリ「しまコレ」経由の売上高は約17億円だった。EC専用の物流拠点を稼働し、自社ECサイトで限定商品を展開したことで売り上げを伸ばしている。
 基幹ブランドである「しまむら」のEC売上高は計画通りに推移した。だが、ベビー・子ども用品を取り扱う「バースデイ」のEC売上高は計画を下回った。「バースデイ」のECサイトは21年9月に開設している。
 「しまむら」では、売り上げの約6割がEC限定商品となっている。インフルエンサーとのコラボ企画やキャラクター商品が順調に推移した。販売形態では、受注販売形式の予約販売が売上高の約5割を占めている。売り切れによる販売機会ロスを防ぎ、ECセンターの在庫削減にもつながった。
 「バースデイ」のECサイトは当初、「しまむら」同様にEC限定商品を中心に品ぞろえしていたが、売り上げが伸び悩んだ。 現在は顧客の要望が多いキャラクター商品やチラシ商品の構成比を高めるなど、品ぞろえの改善を進めている。
 ECサイト全体の会員数は109万人になった。地域別の内訳は、東京や神奈川、埼玉といった首都圏と、大阪や愛知などの大都市圏の比率が高くなっている。今後は、会員情報から得られるデータを、出店戦略にも活用する仕組みを整備する。
 サービス面では、商品の店舗受け取りを、「ディバロ」を除くグループ内の全店舗で可能にした。ECサイトの購入者の9割超が店舗受け取りを選択している。受け取りに来た顧客が、店舗で別の商品を合わせて購入になる比率は46%になっている。ECサイトと実店舗の相互送客は順調に進んでいるという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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