ヤクルト本社 21年4―12月期/乳製品の販売が好調/「ヤクルト1000」がけん引 (2022年2月17日号)

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 ヤクルト本社の21年4―12月期(中間期)における、乳製品と化粧品の合計売上高は、前年同期比8.1%増の814億2200万円だった。
 ヤクルトレディ(YL)が扱う宅配専用商品「ヤクルト400類」の1日あたりの販売本数は、機能性表示食品の「ヤクルト1000」に切り替える消費者が増えたため、同17.1%減の268万5000本に減少した。期初から全国展開を開始した「ヤクルト1000」は、前年同期の約3倍となる114万本と好調に推移した。連結業績は増収増益だった。
 宅配チャネルにおいては、主に「ヤクルト1000」「ヤクルト400W」を含む「ヤクルト400」シリーズについて、エビデンスを活用し、既存客を中心とした飲用促進活動を実施。コロナ禍における健康意識の高まりを契機に、ネット注文「ヤクルト届けてネット」の利便性を向上させ、新規客との接点づくりを強化した。そのほか、腸の健康に関する情報発信を強化するため、オウンドメディア「ヤクルトベース」や、動画などウェブサイトのコンテンツ拡充を図った。
 商品別では、昨年10月に「ヤクルト1000」の店頭向けシリーズ品である「Y1000」を発売。歌手のMISIAを起用したテレビCMを放送するなど、商品の認知向上に努めた。
 化粧品は創業以来培ってきた乳酸菌研究から生まれたオリジナル保湿成分「S.E.(シロタエッセンス)」の「価値普及」活動に重点を置き、「内外美容」の実現と化粧品愛用者数の増大に努めた。
 具体的には、昨年10月に基礎化粧品「ラクトデュウ」シリーズから「ラクトデュウ S.E.クリーム」を発売し、ラインアップ強化による顧客満足の向上を図った。また、高機能基礎化粧品「パラビオ」シリーズのブランド活性化策を実施し、継続愛用の促進に努めた。
 化粧品事業の売上高は同1.8%減の53億7000万円だった。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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