ZOZO 21年4―12月期/商品取扱高23.4%増/重衣料の堅調、販促効果拡大が寄与 (2022年2月3日号)

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23年8月に「ZOZOBASEつくば3」を稼働

23年8月に「ZOZOBASEつくば3」を稼働

 ZOZO(ゾゾ)の21年4―12月(第3四半期)における商品取扱高は、前年同期比23.4%増の3755億円だった。今シーズンは重衣料の販売が堅調に推移している。テレビCMやユーザー別の販促施策などのプロモーション効果も高まり、商品取扱高の拡大につながったという。
 「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」の商品取扱高は、同8.0%増の2895億7200万円だった。21年5月、9月、11月にセールイベント「ZOZOWEEK(ゾゾウィーク)」を実施した。
 夏と冬のセール開始期間にはテレビCMを放送し、集客を強化した。AI(人工知能)を駆使したクーポン施策や個別に割引を行うパーソナライズドディスカウントの取り組みも効果が高まっている。
 「プロモーションにおける広告手法ミックスの最適解が見えてきている。パーソナライズドディスカウントについては、例えば LINE通知のような単純だけれども効果的な施策がある。クーポン施策の実施もAIなどを駆使し、当社独自のアルゴリズムを作り上げた結果、非常に効果的に(広告予算を)投下することができた」(澤田宏太郎社長)と話す。


■靴や化粧品を強化

 靴や化粧品など重点カテゴリーの商品取扱高も堅調に推移している。靴カテゴリーでは、足型計測用マット「ZOZOMAT(ゾゾマット)」の対応型数を4185型超に拡大したという。
 21年3月に始動した化粧品専門モール「ZOZOCOSME(ゾゾコスメ)」は、国内外の600以上のブランドを取り扱うまでになった。女性ユーザーを中心に新規顧客を継続的に獲得できている。商品配送時にサンプル商品を同梱するなどして、新規ブランドの購入にもつなげている。
 「PayPayモール」の商品取扱高は、同95.7%増の315億6800万円になった。前期に開催された「超PayPay祭」などで獲得した顧客の定着や、ヤフーによる積極的な販促費用投下が奏功し、順調に売り上げを伸ばしている。
 21年12月にエイチ・アンド・エム へネス・アンド・マウリッツ・ジャパンの代表取締役社長や、LVMHファッション・グループ・ジャパンのCEOを歴任したクリスティン・エドマン氏が執行役員に就任している。経営体制を強化し、ラグジュアリーブランドの誘致などを強化している。
 23年8月には新物流拠点「ZOZOBASEつくば3」を稼働する予定。自動化を推進し、既存拠点よりも30%省人化する。物流の拡大、効率化を進めている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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