【越境ECの最新レポート《後編》】米・中・台への同時進出が活発化

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ブームとなっている台湾のEC市場は約3兆円の規模

ブームとなっている台湾のEC市場は約3兆円の規模

 今回はモール店で年商10億円を超えるような企業の越境ECへの取り組み状況をお伝えします。
 まず、今ブームなのが台湾です。中国への越境ECより優先度を上げている企業が増えています。台湾のEC市場は約3兆円程度と日本の4分の1程度ですが、親日国で新規顧客獲得のプロモーション手法も確立されています。台湾用の自社ECカートを活用して、参入初年度で売上高1億円を突破できるような状況です。
 多くの日本企業は、日本のEC売上高の10%程度を台湾市場で狙うイメージで動いています。また、台湾のモールではシェアが一番高い「台湾Yahoo!(ヤフー)」への出店を目指す企業も増えています。
 台湾ヤフーは1店舗当たりの売り上げはまだ大きくないですが、進出している日本企業が少ない状況なので競争も厳しくありません。日本の人気商品を日本と同様のクリエーティブで訴求すれば、短期間で成長できる可能性があります。
 先日も台湾に訪問しましたが、コンビニの多さや街のきれいさ、マナーの良さなど日本と同じ感覚を持ちました。日本のモール上位店にとって、数年後は台湾EC市場に出ているのは当然であり、さらには台湾を起点に他のアジアへ展開する動きも出てくる状況かと思います。

■中国で注目のVIP

 次に、モール店の中国進出で注目なのが「vip.com(唯品会)」の越境モードの活用です。すでに年間売上高9000億円は突破しています。当社の中国メンバーに聞いても、中国の利用者が増えているとのことです。

(続きは、「日本ネット経済新聞」5月25日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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