【日本和装ダイレクト 道面義雄社長】 <ECサイト「KAERUWA」をオープン> 「和の総合サイト」を目指す(2024年2月8日号)

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 日本和装ホールディングスの100%子会社、日本和装ダイレクト(本社東京都)は1月9日、ECサイト「KAERUWA(カエルワ)」をオープンした。新サイトでは、日本和装がこれまで扱ってこなかった商品カテゴリーを販売する。従来の着付け教室の生徒とは異なる20~40代の潜在顧客の開拓を狙っており、未開拓だった市場のシェア獲得を目指す。日本和装ホールディングスと日本和装ダイレクトの社長を兼任する道面義雄氏にECサイトを立ち上げた経緯と事業の方向性について聞いた。

 ─まず日本和装の事業について教えてください。
 当社は1984年創業で受講料無料の「きもの着付け教室」を展開し、24年12月期で38期目となります。教室の卒業生は約21万8000人に達しています。着付け教室を通じて、着物や帯など和装品を、メーカーや問屋を通じて販売仲介しています。問屋などの担当者から商品の特徴や価値などを直接聞いて購入することができる仕組みです。
 和装品に関心があり、着物を自分で着られるようになりたいという潜在顧客をマーケティングしています。着付け教室を通じてさらに意識を高めていくことが役割だと考えています。
 23年8月には16回目となる「きものブリリアンツ全国大会」を帝国ホテルで開催しました。きものコンテストという華やかなステージで着物姿を披露したいという思いをモチベーションにして毎年開催して顧客満足につなげています。
 ─23年12月期の業績については。
 23年はコロナ禍によるリバウンドが大きくありました。20年~22年にかけて積極的な新規顧客を獲得できなかったことから、対面販売の当社にとっては逆風でした。この間は、既存顧客に大きく支えられて業績は堅調に推移しましたが、23年は、コロナ禍で顧客の開拓が遅れたこともあり苦戦しました。
 こうした状況を踏まえ、24年春は、着付け教室からスタートするのではなく、体験会から始めることができる「お試し3回無料着付け体験コース」を開始しました。3回のカリキュラムでは販売会も設けず、純粋に着付けを体験してもらうことが狙いです。
 当社の着付け教室の仕組みや、無料で行っている趣旨と意図について、体験会を通じて知ってもらうことが目的です。着物という伝統衣装や文化をこの先も長く残すための取り組みでもあります。
 ─ECサイトを立ち上げた経緯を教えてください。
 ECサイトを立ち上げたきっかけはコロナ禍でした。従来の事業形態だけでは、人口が減少傾向にあるなかで、

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月8日号で)

「KAERUWA」のサイト画面

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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