【POST COFFEE 下村領代表取締役CEO】 <10月には下北沢に実店舗もオープン> ECサイトや配送など大幅変更(2023年10月5日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 スペシャルティコーヒーのサブスクなどを展開するPOST COFFEE(ポストコーヒー、本社東京都、下村領CEO)が23年に入り、大きな動きを見せている。23年4月には、千葉県柏市に配送センターを立ち上げ、急増するユーザーに対応できる環境を整えた。8月には、ECサイトのアップデートを実施。コーヒー初心者から上級者までが使いやすいサイト作りを目指したという。10月には東京・下北沢に、同社初となる実店舗をオープン。コーヒー豆の物販に加え、カフェスペースの提供も開始した。同じく10月には、コーヒードリッパーの販売も開始。今後はコーヒー豆だけでなく、コーヒー器具の販売も展開していくという。23年をターニングポイントに、大きな変革を見せる同社の下村領CEOに話を聞いた。

■ターゲットを初心者から広げる

 ─ECサイトの変更点について教えてください。
 当社は2020年に、スペシャルティコーヒーのサブスクを開始しました。当時は、スペシャルティコーヒーのなじみも薄く、認知度もあまり高くなかったように思います。そこで当社では、「初心者でも気軽にスペシャルティコーヒーを楽しめるサブスク」を意識して、サービスを開始しました。
 コロナ禍で?おうちコーヒー?が主流になっていたこともあり、会員数は順調に伸びています。
 今回のアップデートでは、既存顧客にインタビューしたり、アンケートを取ったりする中で、意見の多かった部分を変更しました。まずは検索機能の充実です。
 当社のサイトはこれまで、初心者寄りの立ち位置でした。顧客の好みなどから、お薦めのコーヒーをサジェストするようにしていたため、コーヒーの知識があまりなくても選んでもらいやすいのが特徴でした。
 一方、詳しい検索ができないため、好みのコーヒーが明確な人からすると、使いづらい部分もあったようです。
 そこで、コーヒーの生産国や精製方法、評価といった項目でも検索できるように変更し、初心者から上級者まで、幅広く選びやすいようにしました。
 コーヒーの評価機能はこれまでも実装していましたが、今回のアップデートでオープンにしました。
 従来は、自分の趣味嗜好を記録するものとして考えていました。ですが、この機能をオープンにすることにより、「選ぶ楽しさ」が広がると考えました。当社には、約7万5000人の会員がいます。そのレビューも、コーヒーを選ぶ際の選択肢の一つになればと思っています。


■実質的値下げも

 ─6月には値下げをしましたが、その狙いを教えてください。
 一番の狙いは、数ある「コーヒーサブスク」の中で、当社のサブスクを一番にするためです。
 スペシャルティコーヒーという、高単価の商品を取り扱うため、原価は決して安くありません。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月5日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ