楽天は15年、出店者に対して海外販売への挑戦を訴えていく。特に、海外との取引を支援する「グローバルマーケット」への参加を多くの出店者に促している。楽天市場事業営業統括の矢澤俊介執行役員に、出店者の海外展開支援策と今後の展望について聞いた。
海外売上が過半数の店舗も
─海外販売はどのような手段で参入できますか。
二つあります。一つは「楽天市場」が英語、中国語、韓国語に翻訳されて、クロスボーダーで各国の人が買い物できるサービス「グローバルマーケット」を利用する方法。二つ目は楽天が各国で展開しているサービスに参加する方法です。一つ目の「グローバルマーケット」は海外から注文が入ったら対応するというもので、約7年前にスタートしました。現在、200の国と地域から注文が来た実績があります。
─「グローバルマーケット」に参加している店舗数は。
全体の4分の1近い、1万弱の店舗が参加しています。売り上げの半分以上を海外が占めているという店舗もあります。「グローバルマーケット」は比較的取り組みやすいサービスになっています。一方、現地で出店する形式で海外展開している店舗数も増えていて、現在8カ国に138店舗が出店しています。
─出店者に海外販売に挑戦してほしい理由は。
決済と物流がキーワードです。当社は「楽天スーパーポイント」を強化しています。今後、楽天のユーザーIDが全世界で統一化していけば、買い物はさらに国境を越えていくと思います。そうなったときに、海外からのニーズが高いにも関わらず、日本側が買い物をできる環境を整えていなければ機会損失になります。海外ユーザーの需要が膨らんできたときにきちんと準備ができていれば、確実に海外売り上げは拡大すると思います。
(続きは本紙1月8日号で)
〈海外展開支援策の展望〉楽天 市場事業営業統括 矢澤俊介執行役員/世界展開のワクワク感伝えたい
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