近年、プロマージャンリーグ「Mリーグ」を中心に、マージャン市場が急激な盛り上がりを見せている。EC企業やメーカーでも、スポンサーとなり新たな広告出稿先として活用するケースや、自社で発信するコンテンツにMリーグの選手を起用するなどして会社やブランドの認知拡大を図る企業が増えている。社内にマージャン卓を設置し、従業員の福利厚生として活用する企業も出てきている。マージャンを通じて、新たな顧客層を開拓できたという企業もある。社内・社外とのコミュニケーションが円滑になったというケースもあるようだ。マージャンが新たな可能性を生み出している。
■男性顧客の獲得を目指す
ZOZO(ゾゾ)は「Mリーグ」の2025―26シーズンから、セミファイナルシリーズおよびファイナルシリーズの冠スポンサーに就任した。
同社は、Mリーグの開幕に合わせ、「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」でコラボ商品を発売。「ABEMA(アベマ)」内で、コラボ商品のCMを放送するなど、Mリーグを通じた、新たな顧客層の開拓に注力している。
「当社のユーザーは、約7割が女性だ。今後事業拡大を目指す中、男性顧客を増やしたいという思いがあった。そんな中、男性の視聴者が多いMリーグに魅力を感じた」(マーケティング本部プロモーション部メディアパフォーマンスブロック・伊藤夕夏氏)と話す。
同社では、Mリーグとのコラボ商品を作るにあたり、社内でも屈指のマージャン好きを集めたという。「『誰が見てもマージャンと分かるデザイン』ではなく、一見するとおしゃれで、かわいいデザインだが、よく見たらマージャン、といった『分かる人には分かってもらえるデザイン』を目指した」(同)と話す。
■顧客との接点に
ECでトラックの部品などを販売するトラックオーコク(本社東京都)は、メイン顧客の多くが物流業界や建設業界だという。業界にマージャン好きが多いこともあり、2年前からチームスポンサーになったとしている。
「当社はウェブ上でトラックの売買を行い、ECでパーツを販売している。古くから店舗を持つ、歴史ある企業のような付き合い方ができるわけでもない。そんな中、Mリーグが顧客との接点になるケースが増えた」(取締役・宮田誠紀氏)と話す。
トラックオーコクは、Mリーグ全体のスポンサーではなく、一つのチームのスポンサーだ。
(続きは、「日本ネット経済新聞」11月13日号で)
【盛り上がるマージャン市場】マージャンでブランド認知拡大/社内の福利厚生としても活用(2025年11月13日号)
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