【EC企業のSNS活用最前線】 ”個”の力を積極活用/社長、スタッフが顧客の投稿に反応(2024年2月1日号)

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「VALX」のスタッフによる投稿の一例

「VALX」のスタッフによる投稿の一例

 EC企業はSNSを活用して、新規顧客へのアプローチや既存顧客とのコミュニケーションを積極的に実施している。補正下着ECのHEAVEN Japan(ヘブンジャパン、本社大阪府、松田崇社長)は、スタッフ自らが、自身のアカウントで顧客のSNS投稿に返信し、関係性強化を図っている。フィットネスブランド「VALX(バルクス)」をEC展開するレバレッジ(本社東京都)は、只石昌幸社長自らが顧客のSNS投稿に反応している。SNSの主役は、”企業”ではなく”個人”だ。SNS活用に長けたEC企業は、個人アカウントを巧みに活用し、顧客との関係強化を実現している。

 補正下着の開発・販売を行うHEAVEN Japanは、顧客とコミュニケーションを密に図るためにX(旧ツイッター)の活用に力を入れている。補正下着は体の悩みを持つ女性に寄り添う商品であるため、悩みを投稿する顧客が多いという。
 ユーザーが悩みなどの投稿を、HEAVEN Japanの広報チームが、エゴサーチ(自らに関連する投稿を検索すること)しており、見つけた際はスタッフの個人アカウントから返信している。公式アカウントから直接、ユーザーに返事をすると驚かれたり、不信感を抱かれる可能性があるという。
 「インスタグラムのライブ配信で出演するスタッフは、名前も知られているため、公式アカンウトよりも緊張感も和らげることができていると思う」(広報担当・梅井佑希子氏)と話す。
 例えば、顧客が廃番になった商品について投稿していた場合、スタッフが1人の愛用者として、「再販したい」という思いを、顧客と同じ目線でコメントしているという。そうすることで、顧客の残念な気持ちを和らげることができるとともに、顧客の商品に対する要望を聞き出すことができる可能性もある。


■ファンが悩みを解決

 HEAVEN Japanは、Xで顧客の生の声を聞くだけではなく、拡散力の高さを利用し、スタッフ自らさまざまな切り口で下着に関する情報を発信している。
 「当社のスタッフでブランドに関して投稿するアカウントを運用しているのは4人だけだ。SNSが得意で、定期的に活用しているスタッフに運用してもらっている」(同)と言う。
 個人アカウントにおける運用のポイントは、

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月1日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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