【通販・ECにおける物流2024年問題】 大手優位で進むか/荷主も競争力強化が必須(2023年7月27日号)

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政策パッケージの概要(1)

 物流の2024年問題(以下、24年問題)が、通販・EC業界にどんな影響を与えるのか。通販・EC向け物流関連事業者に話を聞くと、「大手物流倉庫の優位性」や「荷主(販売店)の競争力強化」の指摘が目立った。しかし、通販・ECは、物流とともにある業界であるため、24年問題に対応しながらも競争は激化していくことが予想される。

 通販・EC業界内における物流関連の話題といえば、17年に発生した「宅配クライシス」だろう。これは、ヤマト運輸が宅急便の総量規制を決め、値上げを発表したことが発端だ。
 今回の24年問題は、「宅配クライシス」と似た部分もあるが、対応に政府が乗り出している点は異なる。
 23年6月に発表された「物流の政策パッケージ」は具体的な見直し施策などを多く記載している。「中長期的に継続して取り組むための枠組みを、次期通常国会での法制化も含め確実に整備」と明記されている。
 宅配業以外の各社は、この政策パッケージの余波を見定める必要がありそうだ。


■3PLは大手優勢か

 24年問題は、輸送力不足が大きい。ドライバーの労働時間の整備を考慮すると、BtoC領域にも影響は及びそうだ。
 24年4月以降、配送以外の分野で影響が出るのは3PLと言われている。現在、3PL界隈では、24年問題への対応や対策に追われている。
 ここで、輸送力不足の中で、優位に進められる倉庫運営といえば、「タリフが効く大型倉庫」と「自動化」などに取り組む大手物流倉庫だろう。
 特に、日頃から出荷能力が高く、タリフが効く倉庫は、集荷への影響が少ないと言える。
 自動化倉庫については、資本力のある会社が圧倒的に優位で、大手が先行している。価格競争にも優位性を発揮している。
 もちろん、多数の出店者を要するECモールのロジスティックスも同様で、24年問題においては、ECモールの強さが際立つ可能性もある。
 一方、3PL界隈で見れば、自社配送網の構築も進む。新たな収益の柱に育てようと取り組んでいる。3PLと自社配送の組み合わせが、通販・ECにどんな影響を与えるかに注目が集まる。


■受け皿を上手に活用

 輸送力不足は、大手宅配では受けきれない荷物が出てくることも意味する。大手宅配に続く、第三、第四のラストワンマイルが必要となってくる。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月27日号で)

効果の試算

政策パッケージの概要(2)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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