【国内大手モールの新規獲得戦略】「連携」「マーケ施策」活発化/「ユーチューブ」からの商品購入も開始(2026年3月5日号)

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LINEヤフー コマースドメインショッピングSBU事業部開発長 須田琢磨氏

LINEヤフー コマースドメインショッピングSBU事業部開発長 須田琢磨氏

 国内三大ECモールにおいて、新たな新規顧客獲得戦略が動き出している。楽天グループ(楽天)は26年2月、Googleと提携し、ユーザーが「YouTube(ユーチューブ)」の動画などから「楽天市場」の商品をよりシームレスに購入できる新しい購買体験を提供すると発表した。LINEヤフーは「Yahoo!(ヤフー)ショッピング」において、アフィリエイトサービスやインフルエンサーマーケティングに注力している。Amazonは25年にストリーミングTV広告の提供を開始するなど、広告メニューの拡充を進めている。3大モールの新規顧客獲得の最新動向を追った。

■国内初の提携

 楽天は現在、(1)楽天モバイルや楽天カードを中心とした楽天経済圏の活用(2)大型買いまわりイベントやジャンル施策、外部メディアとの連携強化など各種マーケティング施策の拡大(3)探しやすさと買いやすさを実現する売り場構築(4)ユーザー利便性向上に向けた物流施策─などの取り組みを通じて、ロイヤルユーザーの育成と新規ユーザーの獲得を強化している。
 今年2月には、国内で初めてGoogleと「YouTubeショッピング アフィリエイト プログラム」のパートナーシップを締結した。動画の視聴中に「商品を表示」ボタンを押すと同一画面上に商品名や価格などが表示されるほか、商品欄から「楽天市場」の商品ページに遷移し、商品詳細を確認することが可能になる。
 「楽天市場」の出店店舗は、「YouTube ショッピング アフィリエイト プログラム」の利用資格を得たユーチューブクリエイターによる個性ある動画を通じて商品が魅力的に訴求されることで、さらなる認知拡大や新たな顧客獲得などが期待できるという。
 楽天モバイルユーザーを「楽天市場」へ送客する仕組みの一つとして、楽天モバイルが提供する「Rakuten Link」を活用した取り組みも始めている。「Rakuten Link」とは楽天モバイル契約者が無料で国内通話やメッセージを利用できるコミュニケーションアプリ。
 現在、「楽天市場」出店店舗向けに「Rakuten Link」の「公式アカウント」サービスを、無料トライアルとして試験的に提供しており、26年1月時点で約100店舗が利用している。「Rakuten Link」の公式アカウントを通じて、楽天モバイルユーザーに対し、出店店舗はよりダイレクトに情報を届けられることができ、新規顧客や若年層の獲得につながっている事例も出てきているという。
 「例えば、松屋フーズでは、『Rakuten Link』の公式アカウント経由で流入したユーザーのうち、約45%が新規顧客となっており、他のSNSや広告媒体と比較しても高い結果となったという声をいただいている。このほかにも、楽天モバイルとのシナジー強化として、25年12月に一部店舗において試験的に開催した楽天モバイル契約者限定の『楽天モバイル最強感謝祭』を26年には全店舗へと対象を拡大し、楽天経済圏全体での顧客エンゲージメントを強化していく」(担当者)と意向を示した。


■SNS施策を強化

 LINEヤフーは24年からインフルエンサーマーケティング、UGCマーケティングを強化し、26年からアフィリエイトサービスの提供を開始している。インフルエンサーマーケティングでは、25年度のインフルエンサー経由のリーチ数は、前年度比約6倍に拡大した。UGCマーケティングでも成果が出ており、25年度におけるユーザーによる「ヤフーショッピング」の投稿量は、同約4倍に増加した。

(続きは、「日本流通産業新聞」 3月5日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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