【クレジットカード不正利用対策】不正利用45億円減少/3DS義務化半年、不正検知など追加防衛を(2026年1月22日号)

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 長年増加を続けてきた日本のクレジットカード決済の不正利用被害額が25年に入り減少の兆しを見せている。25年4月に施行された「EMV3―Dセキュア(3DS、本人認証サービス)」の実質的な義務化が、不正利用の抑止に効果を発揮しているようだ。25年4~9月の不正利用被害額は、前年同期間比で45億2000万円少ない223億4000万円で、被害の発生率は、0.005ポイント改善した。一方で、通年の被害額は、24年と同規模の500億円近くに達する可能性がある。ECを中心としたクレジットカードの利用拡大が背景にある。被害が顕在化している加盟店は、不正検知ツールなどをさらに導入していくことが、さらなる減少につながりそうだ。

■「減少への転換」

 (一社)日本クレジット協会(事務局東京都)の調査によると、25年7~9月)の不正利用被害額は102億円だった。前年同期の132憶7000万円から23.1%の大幅な減少となった。
 25年1~9月の不正利用被害の率は0.042%となり、24年通期の0.047%から0.005ポイント改善している。
 3DSの実質義務化以降の4~9月の被害額は前年同期比16.9%減の223億4000万円となった。EC加盟店がコストを投じて進めてきたセキュリティー対策が、実数・発生率の両面で「確かな成果」として表れているとみられる。
 決済代行会社からも、この傾向を裏付ける声が聞かれる。
 オンライン決済代行のSBペイメントサービス(本社東京都、榛葉淳社長)によると、同社の加盟店の25年4~6月の不正利用金額は前年同期比で15%減だった。
 旧ソニーペイメントサービスのSP.LINKS(エスピーリンクス、本社東京都、野村亮輔社長)では、25年4~9月の半年間で、不正利用被害額が前年同期比45%減だったとしている。特定の加盟店では、不正がゼロ件になる事例も報告されているという。
 これらの数値は、3DSによる本人認証の強化が、不正者にとって高い障壁となっていることを証明していると言えそうだ。


■「減少とは言えない」

 一方で、この減少傾向を手放しで喜ぶには時期尚早であるとの慎重な見方もある。
 日本クレジット協会は「前年比で減少しているのは、各加盟店や不正対策ベンダーの協力による成果だが、暫定的に『減少している』とはまだ言えない」(広報担当)と釘を刺す。
 減少傾向であろうとも、

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月22日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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