〈酒類EC〉 「家飲みのマンネリ化」打破が鍵/緊急事態宣言解除後も成長 (2021年11月11日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

飲み比べにゲーム性を持たせた「利きビールゲーム」

 酒類EC各社は、コロナ禍の中、「家飲み」需要を捉え、概ね好調な業績を上げている。クラフトビールECのヤッホーブルーイングは20年12月―21年5月期(中間期)の売上高が前年同期比42%増になったという。各社、「ファン化」に向けた取り組みが奏功しているようだ。緊急事態宣言が全国的に解除された10月以降も、酒類ECは依然好調だ。本紙調査では、11社中9社のECの売り上げが、宣言解除後にアップしたという。クラフトビールのサブスクを展開するmeuron(ミューロン)では、21年10月度のEC売上高が前年同月比206%増となり急伸した。「家飲み需要」を捉え続けるためには、「マンネリ化の打破」がキーワードとなりそうだ。

■ファンづくりを強化

 ヤッホーブルーイング(本社長野県)は、躍進の要因として「販路拡大・認知向上・コミュニケーション強化による、ファンの増加」(同社)を挙げている。
 同社では、長年にわたって、ファンづくりの取り組みを続けてきた。コロナ禍においても、その取り組みは健在。20年5月には、オンラインライブ配信イベントを初開催した。テイスティングセミナーなどを行ったところ、視聴者数は2日間で1万人を超えたという。
 同社が開催するオンラインイベントは毎回、趣向を凝らした内容となっており、ファンづくりにつながっている。
 リカー・イノベーション(本社東京都)が展開する「酒ガチャ」では、同社が開発したオリジナルの酒がランダムに届く。「何が当たるか分からないというワクワク感」が好評で、「家飲み」需要の掘り起こしにつながっている。
 日本酒ECのForbul(フォーブル、本社東京都)でも、「家飲み」を想定した販売戦略が奏功している。同社では、日本酒「TAKANOME(タカノメ)」を、ECで毎週水曜日午後9時に数量限定で販売しており、106週連続で完売しているという。毎回5分ほどで完売。水曜に注文した日本酒の多くは、週末に手元に届く。一人または、家族や友人などとの週末の家飲みの需要にもリーチできているという。限定販売は飲む人の「特別感」にもつながっている。「即完売」が話題となり、SNSで拡散されることも少なくない。

(続きは、「日本ネット経済新聞」11月11日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ