【タンスのゲン 橋爪裕和代表取締役】 <4月1日付けで社長に昇格>ボトムアップ型組織で売上1000億円へ

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 インテリアECのタンスのゲン(本社福岡県)は4月1日付けで、橋爪裕和常務(34歳)が代表取締役社長に昇格するトップ人事を行った。橋爪福寿社長(59歳)は会長に就任した。橋爪裕和社長は「ボトムアップ型の組織作りを行い、人材育成を起点に成長を続ける」と意気込む。同社は2040年までの長期事業計画において売上高1000億円の達成目標を掲げる。橋爪氏に目標や今後の戦略について聞いた。

 ─代表となった今の気持ちは。
 正直、いつかなるだろうという気持ちと気構えはあった。会長からも、以前から「社長は任せる」と言われていた。覚悟という心構えも含めて、常務の時代から日々意識しつつ行動してきた。いざ社長に就任してみると、さまざまなことがあると実感している。しかし、自分で決めて挑戦できる環境には期待しかない。
 ─今後の事業展開について聞きたい。
 まず、実店舗の展開は考えていない。何よりも、人材を起点とするボトムアップ型の組織作りを行い、成長曲線を描いていく。
 認知拡大も図っていく。以前、当社が独自に認知調査を全国的に実施した際、おおよそ9%程度しか知られてなかった。これを広げていくために広報機能も強化している。認知拡大も成長するための重要な要素だと判断している。
 先日の4月1日には、新卒入社式を執り行った。そこで私が発表したのは2040年までに1000億円企業にすること。この規模に成長していくためには、今の売り上げ約240億円から単純に毎年10%ずつの増収を17年間連続で積み上げていく必要がある。これらを踏まえると、新卒と今いる社員も含めて、一人一人が個性を磨き、成長していく環境整備が欠かせない。成長の先に2040年に掲げた数字がついてくると判断している。
 これまで当社は、よくもわるくもトップダウン型で成長してきた。しかし、今は日々変化する時代だ。変化の時代の中でも、ありがたいことに会社の規模は拡大している。今後のことを見据えると、社員一人一人の育成と成長が欠かせなくなる。ボトムアップ型の組織作りこそ、当社に必要であると思っている。
 私自身が行っていくことは、ボトムアップ型にしていくための環境に変えていき、社員から新たな意見がでやすい環境作りに励む。
 ─成長するための具体的な取り組みは。
 ネット通販のコア事業には、引き続き注力していく。その延長線上で、それ以外の事業展開も適宜、実装していくつもりだ。特に海外展開に目を向けていく。
 当社は自社ECサイトやモールも含めて12店舗を運営している。それぞれに店長を配置し、店長の裁量で物事を進めるやり方を従来から行っている。各店舗でオリジナル商品があったり、販促活動もそれぞれが異なったりしている。こうした裁量のある組織作りを生かしながら、新規事業のチームを立ち上げる必要がある。店長も含めたチーム全体の成長が欠かせない。
 一方、

(続きは、「日本流通産業新聞」4月13日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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