【エルシーエー 三橋哲社長】 地に足のついた展開を行っていきたい(2022年1月19日号)

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 健康食品や電解水生成器をネットワークビジネスで販売するエルシーエー(本社千葉県、三橋哲社長、(電)047―387―7263)は、22年月に就任した三橋哲新社長のリーダーシップのもと、新施策を打ち出している。22年10月にはプロテインの健康食品「プロテインゴールド」(750ミリグラム入り、税込5994円)を発売。23年1月には、「EFバイオ」をリニューアル発売した。22年10月には、報酬プランの改定も行っている。三橋哲社長に話を聞いた。

 ─三橋肇前社長が22年7月に急逝したということだが。
 三橋 私の父である三橋肇社長は、22年7月30日に、誤嚥性肺炎で急逝した。誤嚥性肺炎は、筋肉の衰えが一つの原因になる。「筋肉のケア」の重要性という課題を、われわれに残してくれたのかもしれないと感じている。
 当社では以前から、高齢者用プロテインの発売に向けた準備を進めており、22年10月に「プロテインゴールド」を発売した。ホエイプロテインとコラーゲンペプチドに加えて、筋力トレーニングをバックアップするアメリカ人参複合乳酸菌発酵エキス「メタジン」や「シールド乳酸菌」も配合している。当社で販売している健康機器との相性も良く、運動不足になりがちなコロナ禍において、非常にいい結果が多数生まれている。もう少し早く完成していて、先代に飲ませることができていたらと思ったりもする。
 ─商品開発の面で、他に動きはあるか。
 三橋 主力商品の一つである「EFバイオ」を23年1月にリニューアル発売する。こちらにも「メタジン」を新たに配合した。このリニューアルにより、当社の健康食品のラインアップはひとまずそろったと考えている。
 ─コロナ禍における事業展開について聞きたい。イベントの開催は行っていたのか。
 三橋 コロナ禍になって最初の2~3カ月はイベントを中止したが、その後、関東圏の各会場の「愛用者の集い」については、人数を50人以内にするなど絞りながら開催するようにしていた。
 高齢者が中心の組織だけに、Zoomなどオンラインを使った開催などは難しい部分があった。どうしても対面で展開する必要があった。
 ─さて、三橋新社長の略歴について聞きたい。
 三橋 1967年生まれの55歳だ。学校卒業と同時にエルシーエーに入社したのではなく、2年ほどは食品関係の仕事をしていた。その後、エルシーエーに呼ばれて入社した。営業部長や専務を経て、9月に社長に就任した。社員時代は商品開発も含め、さまざまな仕事をした。現場にも頻繁に出ていたので、例えば、「感謝の集い」にお招きした会員100人の顔と名前は、当然すべて一致する。親の世代の会員からは、親しみを込めて「哲(さとし)ちゃん」と呼ばれることもある。社長になっても、これまでと変わらず、現場に頻繁に足を運びたいと思っている。
 ─親が社長の会社で働くというのは特別な状況だと思うが、先代の社長との関係は良好だったのか。
 三橋 エルシーエーに入社するまでは正直なところ、ぎくしゃくした時期もあった。ただ、一緒に仕事をしたり、出張の車の中で語りあったりした中で、お互いに理解が深まっていった。
 先代が亡くなってから、現場に行き、先代の話を聞くと、誰からも悪口が一切出てこない。いかに自分を殺して人のために尽くしてきたのかを改めて思い知らされた。苦労を重ねてきた人だけに、人の痛みが分かる人だった。目の前の一人のお客さまをいかに大事にするか、それを実践した人だった。
 ─今後の方向性について聞きたい。
 三橋 一人のお客さまをどれだけ大切にできるか、ということを、私自身も一歩一歩やっていきたい。
 22年10月からは、報酬プログラムの変更も行った。一人が一人を紹介するのも大変だ。オートシップの契約を取れば、少ない人数でも報酬が取れるようにした。商品の価格帯も変更した。何十万、何百万を目指すというよりも、まずは2万でも3万でも、今の生活にプラスになる報酬をとっていただこうという考え方だ。
 プラン変更から2カ月がたつが、好調に推移している。
 ─新施策は他にもあるか。
 三橋 新しいことをやりたいという思いはあるし、商材の面でも、より良いものを追求していきたいという思いはある。ただまずは、会員に収入をいかに安定してとっていただくかということで、新プログラムに集中していきたい。
 2代目になってバージョンアップしたといえばかっこいいかもしれないが、かっこいいことはあまり好きではない。先代社長と同様、地に足が着いた展開をしていきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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