アイスタイル/「独身の日」で前年割れ/売り場間の競争激化などで(2021年11月18日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 アイスタイルは、中国の大規模ECセール「独身の日」の売り上げが前年実績を下回った。売上高と減収率は不明だが、前年と比べて「やや減収」としている。減収の理由は、プラットフォーム間の競争激化や、中国版のインフルエンサーであるキー・オピニオン・リーダー(KOL)の影響により、流通の分配が偏ったことが要因と見ている。
 新規顧客獲得のため、社員によるライブコマースを積極的に行った。これにより、ライブコマース経由の流入は約7万人となった。売れ行きが特に順調だったのはハンドクリーム。季節要因で需要が大きいことに加えて、ライブコマースによる宣伝などが奏功した。
 一方で、今年の「独身の日」は、プロモーションをはじめとしたコストを抑えた。赤字覚悟で売り上げを伸ばすのではなく、黒字をきちんと確保する目的だった。
 ライブコマースのほか、「独身の日」向けの取り組みとして、日本の新商品約100SKUを新たにラインアップに加えた。コロナの影響で中国の消費者が来日しづらい状況を踏まえた。
 お得なセット商品の打ち出しにも力を入れたところ、顧客購入単価の上昇につながった。このほか、短い動画や商品ページの強化によるコンバージョンレート(CVR)の増加施策や、SEO強化にも取り組んだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ