ポーラ 中間期/営業利益129.2%増/サロン・訪販は回復傾向に(2021年8月19日号)

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 ポーラ(本社東京都、竹永美紀社長)の21年1―6月期(中間期)の売上高は、前年同期比10.6%増の530億2600万円だった。営業利益は同129.2%増の88億4600万円と大幅に伸長した。サロンや従来型訪販を含む委託販売チャネルでは、エステを中心にロイヤルティーの高い既存顧客による売り上げが回復。顧客単価は前年を上回ったとしている。
 中間期における委託販売チャネルの売上高は、全体の売上高の69.1%を占める366億2400万円だった。4―6月は3度目の緊急事態宣言の影響で、一部の店舗が休業となったとしているが、多くの店舗で、コロナ前の19年に近い水準にまで、既存顧客による売り上げが回復しているという。加えて、「B・A(ビーエー)」や、「リンクルショット」など、高価格帯のスキンケア化粧品の売り上げ好調が、大幅増益に拍車をかけたとしている。
 ポーラの国内のEC売上高は、全体の売り上げの4.8%に当たる25億4500万円だった。高価格帯のスキンケア商品を訴求することにより、ECでも新規顧客を獲得できたとしている。
 ポーラでは20年から、ECで獲得した新規顧客を、販売員が運営するサロン店舗に送客する仕組みを設けている。各サロンが個別にオンラインワークショップを開催しており、ポーラのECサイト内には、個々のオンラインワークショップに参加する窓口が設けられている。
 ECの顧客に、顧客の生活圏内にあるサロンとの接点を持たせることにより、販売員に顧客をフォローしてもらえるようにしている。ECの顧客を、定期顧客として定着させるための仕組みだという。
 ポーラは今後も、オンラインから店舗へ送客する仕組みを強化していく考えで、21年7月以降の重点施策としても位置付けている。

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