【食品宅配売上高ランキング】 〈食品宅配売上高調査〉18社合計売上高2149億6800万円に/コロナ以降は売上増年末商戦も追い風に/実質伸び率は2.8%減

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 本紙が実施した食品宅配企業の売上高調査によると、19年度の18社合計売上高は2149億6800万円だった。前年同期調査と比較可能な18社で算出した実質伸び率はマイナス2.8%だった。20年3月期までは減収企業が多くみられたものの、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった3月以降、売り上げを大きく伸ばしている企業が目立っている。おせちやクリスマスといった年末商戦も今後の追い風になりそうだ。
 ランキングトップは全国65のフランチャイズ(FC)店が加盟するヨシケイ開発(本社静岡県)で、12年連続で首位を維持した。都市部を中心にミールキットのニーズが高いものの、地方のFCは業績が横ばいもしくは減収となる企業もみられた。
 2位のワタミは2期連続で減収。配送員「まごころスタッフ」の待遇改善策が進みスタッフ数は微増だったが、食数が減少したり、低価格商品を押し出す戦略により単価低下を招いた。
 有機・低農薬野菜を宅配する企業では、オイシックス・ラ・大地傘下のらでぃっしゅぼーやと大地を守る会が、新規顧客獲得のプロモーションを抑制したことで減収。顧客単価の改善が進んだため、大地を守る会では新規会員の獲得に向けたプロモーションを再開する。
 業績が好調なのは高齢者向け宅配企業。シニアライフクリエイトやシルバーライフが2桁増収を達成した。
 百貨店系では高島屋が手掛ける食品宅配事業や、阪急キッチンエール関西が増収になった。高島屋は首都圏にエリアを限定し、店頭との集客の連動や外商顧客の取り込みに成功している。

(続きは、「日本流通産業新聞」10月8日号で)

■掲載記事
・〈業界分析「高齢者向け弁当宅配」〉シニア以外も需要拡大/ECで冷凍弁当強化
・〈「高齢者向け弁当宅配」注目企業〉武蔵野フーズ/家族需要捉え単価アップ
・〈「高齢者向け弁当宅配」注目企業〉ベネッセパレット/コロナ禍で20%増収に
・〈業界分析「ミールキット」〉地方と都市部で需要に差も/ワタミが4年ぶりに再開
・〈業界分析「百貨店系食品宅配」〉”プチ贅沢”需要を取り込む/コロナの影響で新規入会など活発化
・〈「百貨店系食品宅配」注目企業〉高島屋「ローズキッチン」/中間売上21億円で好調推移
・〈業界分析「生鮮品宅配」〉コロナ以降、業績急伸/年末商戦は物流対応が重要に
・〈「生鮮品宅配」注目企業〉エスエルクリエーションズ/「ジーズメニュー」販売が好調/百貨店向け卸でも接点広げ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ