ワタミ 20年3月期/宅食事業、6.2%減に/法人向け提案は軌道に

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 ワタミの「宅食事業」の20年3月期における売上高は、前年同期比6.2%減の344億6200万円だった。
 調理済み商品の累計食数は、前期比2.3%減5898万食だった。調理済み商品の配送件数は前期を下回ったものの、生産体制を見直した結果、営業利益は同3.8%増の22億3400万円となった。
 販売員「まごころスタッフ」は、同55人増の7695人。主に東日本エリアでの増員活動が進んだほか、収入の少ない数カ月間は、一定の収入を保障する制度を導入したことが奏功した。
 デイサービスを手掛ける高齢者向け施設や病院への冷凍・冷蔵弁当も展開。冷蔵弁当は、一般消費者に商品を届ける販売員「まごころスタッフ」が配送を担い、配送した食数に応じて歩合給を上乗せしたことが離脱防止につながった。2月には専門部隊として「法人営業部」を設置。約2カ月間で問い合わせが急増し100カ所への導入を達成した。
 21年3月期は、展開する夕食宅配事業「ワタミの宅食」において、冷凍総菜の販売強化に乗り出す。1食390円の冷凍総菜を販売する新サービス「ちゃんと家(いえ)ごはん」を開始。子育て層から高齢者まで全世代を販売対象にすることで受注を増やす。
 3月には、副菜4種類をセットにした「惣菜プラス」を投入。消費期限も翌日15時までとなっており、翌日の朝食などでも利用を促し、単価アップにつなげる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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