シーボン 20年3月期/連結売上高11.5%減/新規顧客の集客力低下が要因

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 化粧品をサロン販売するシーボンの20年3月期の連結売上高は、前期比11.5%減の111億100万円となった。連結業績の営業利益は3億1800万円の赤字となった。シーボンの単体業績における売上高は、同11.4%減の109億2700万円だった。集客イベントの縮小や、ウェブへの広告投資の見直しを行ったことが、減収の最大の要因だとしている。消費税率引き上げに伴う買い控えや、新型コロナウイルスの影響による来店客数の減少も影響した。
 シーボンは18年から、人材不足を背景に、従来実施していた、駅頭や大型イベントに出店する集客施策を縮小。交通広告やウェブプロモーションを強化する方針へと徐々に転換していた。
 19年4~9月(上期)に実施したウェブ広告が、想定した効果を出すことができなかったため、19年10月~20年3月(下期)は広告費を予定より減らしたとしている。
 消費税率の引き上げがあった直後の19年10月度の月商は、前年同月比33.2%減の6億1100万円になった。同11月度も同23.8%減の7億3400万円だった。コロナの影響で店舗の臨時休業や外出自粛による来店客の減少があった20年3月度の月商は、同30.1%減の6億5600万円となった。
 20年3月期中の新規来店者数は前期比36.6%減の2万9525人となった。新規顧客による売り上げは同54.1%減の6億2100万円だった。継続顧客数は、同7.7%減の42万3085人になり、継続顧客による売り上げは98億4100万円となった。
 シーボンでは、現時点で21年3月期の業績予想を公表していない。新型コロナウイルスの影響で、21年3月期の業績の合理的な算定が難しいためだという。今後の事業環境や経営環境を見極めたのちに、業績予想を改めて公表する予定だとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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