Hamee/滞留在庫のEC開始/自社の課題から出品型サービス開発

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新サイトの戦略を語る鈴木淳也取締役

新サイトの戦略を語る鈴木淳也取締役

 スマホグッズのECサイト運営やクラウド型ECプラットフォーム「ネクストエンジン」を展開するHamee(ハミィ)は2月13日、EC事業者の滞留在庫を販売するECサイト「RUKAMO(ルカモ)」を20年3月に開設すると発表した。自社だけでなく「ネクストエンジン」の利用店舗も課題と感じている滞留在庫を解消するのが狙い。「ネクストエンジン」利用店舗以外からも出品を受け付ける方針だ。
 「RUKAMO」ではHameeの滞留在庫となったスマホグッズを販売するだけでなく、「ネクストエンジン」のユーザーの出品も受け付ける。さらに「ネクストエンジン」を利用していないメーカーからの問い合わせも来ており、出品を受け付ける方針だ。
 「『ネクストエンジン』以外のサービスを利用している店舗にも出品してもらいたい。在庫を把握している倉庫会社や倉庫管理システム(WMS)と連携して出品できるような仕組みも作る予定」(鈴木淳也取締役)と言う。
 鈴木取締役はサービス開発の経緯について、「滞留在庫は自社の課題でもあった。スマホケースは売れる時期が限られており、在庫を置いておく倉庫も限られている。同じような課題は『ネクストエンジン』の利用店舗にもあるのではと考えて調査した」と話す。
 「ネクストエンジン」のデータを分析すると、利用店舗全体では年間流通額の約10%が滞留在庫になっていると推測できた。20社ほどにヒアリングすると、アパレルなどでは在庫全体の50%が滞留在庫になっているケースがあったという。
 「ネクストエンジン」利用店舗向けに滞留在庫を可視化するアプリを提供し、簡単に「RUKAMO」に出品できるようにした。
 「RUKAMO」は購入金額の50%分のポイント還元サービスを提供する。お得感を前面に出し、サステナブルな消費に参加できる点もアピールする。
 LINE公式アカウントを友だち追加したユーザーに、抽選で5000ポイントを進呈するキャンペーンも開始。出品者の拡大とともに、ユーザーの獲得も進め、取扱高を早期に伸ばしたい考えだ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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