【NB中堅各社】 人材育成にトレーニング強化/”学び”要素取り入れ、付加価値を提供(2024年4月18日号)

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 中堅ネットワークビジネス(NB)主宰企業で、会社が主体になり新たな人材育成トレーニングを取り入れて組織を拡大する動きが活発化している。ペレ・グレイスは8月から初めてとなる国内宿泊研修を開始。QUALIAは1月から東京と大阪で500人規模のトレーニングを始めた。ビジネストレーニングに加え、専門家を招いて学びの要素を取り入れる企業もある。NBでは、会員と直接の雇用関係がないため、組織のマネジメントはリーダーに委ねられる傾向にあった。一方で、トレーニングがリーダーの負担となったり、属人化にもつながったりする懸念があった。主宰企業がコンプライアンスを担保したトレーニングを取り入れる企業が増えてきている。

■ペレ・グレイスは初の国内宿泊研修

 ペレ・グレイス(本社東京都)は8月、中間層の会員育成を目的とした新たな戦略の一環として「国内一泊研修旅行社長パーティーキャンペーン」を始める。海外インセンティブ以外の国内の宿泊研修は今回が初めての試みだ。
 ペレ・グレイスでは、ここ数年、中間層のリーダーを引き上げることを目的に経営陣と中間層による「ダイヤグランド会議」を設けるなど、積極的にコミュニケーションを増やしてきた。中間層の底上げを図るため、例えば年内に新規会員登録した人でも「ハワイ研修旅行」に参加できる仕組み作りも進める。
 例年9月から始める「ハワイ研修旅行のキャンペーン」では、6月にハワイ旅行に参加した人と参加しなかった多くの会員とのギャップがあった。「同じレベルに意識を高めるため」(同社)に新たな宿泊研修を始めることにした。
 4月4日に約1000人を集めて開催した「春の総会」を受けて、4月13日の沖縄を皮切りに、5月25日まで全11カ所でトレーニング要素を含む「オハナミーティング」を開催する。このトレーニングを準備段階と位置付けて、8月の1泊研修につなげる。9月から始まる「ハワイ研修旅行キャンペーン」を達成しやすくするための内容にした。参加条件を低く設定し、タイトルに関係なく参加を広げる。
 1泊研修は、1日目の午後から研修を実施し、夕方は佐藤知己社長を囲んだディナーを予定する。宿泊研修にすることで、会員同士のコミュニケーションを密にし、組織の活性化につなげたい考え。
 また、一定条件を達成した会員を、佐藤社長が都内のレストランに招待する「ランチ会」も日々実施している。「国内1泊研修旅行社長パーティーキャンペーン」では、佐藤社長がディナーに招待するという設定でキャンペーンを行う。開催先は、東日本「越後湯沢」、西日本「浜名湖」、九州「熊本」の3つから温泉施設を選べるようにして会員が参加しやすくする。3カ所で300人が参加する予定だ。
 ニナファームジャポン(本社東京都)は、組織ができ始めた「サファイヤ」の育成を主眼に置いたトレーニングで成果につなげる。
 グループの垣根を越えてメンバー同士が協力し合う、ワンチームの考えを取り入れた「ワンチームプロジェクト」として、ピンレベル別のトレーニング「ラピス・サファイヤトレーニング(LST)」や「スピーカートレーニング」を継続的に実施している。「『サファイヤ』を何人育成できるかで、中期経営計画である年商150億円への道筋が見えてくる」(NB事業本部)と話す。


■クオリアは500人トレーニング開始

 幹細胞培養液配合のスキンケアやNMN配合のサプリメントを展開するQUALIA(クオリア、本社大阪府)は1月から、東京と大阪の2都市でそれぞれ500人規模のトレーニングを隔月ペースで開催していく。クオリアの神農晶社長は「新規会員登録した人に、500人規模を集めるほどに成長していることを視覚的に見せて自信につなげてもらうことが狙い」と話す。

(続きは、「日本流通産業新聞」4月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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