【NB主宰企業のCRM施策】 リアル軸にCRM導入で効率化/属人化から脱却へ、リーダー支援(2024年4月4日号)

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 アフターコロナでデジタル化が進んだネットワークビジネス(NB)主宰企業が、顧客関係管理(CRM)の取り組みを変化させている。本社側からオンラインツールを提供して、リーダーの組織や売り上げの管理作業を簡略化し、属人化からの脱却を進めている。リピーターの獲得や、セミナー開催への動線にして組織を活発化させているようだ。リアルを軸にしながら、業務面のデジタル化を整備して、イベントの集客を20%アップしたり、愛用者によるクロスセルで単価アップしたりした事例もある。リアルとデジタルのハイブリッドで既存顧客を育成するNB独自のCRM施策をまとめた。

 対面でのトークが主軸のNB業界では最近、見込みの高い愛用者や会員に対するCRMの施策に変化が出ている。アフターコロナで進んだデジタルツールの活用の経験を生かしているようだ。
 CRMは、見込み客や潜在的なユーザーに対してメール配信などのアクションを起こし、リピート率の上昇や購入単価のアップなどを実現するための施策だ。通販・ECでは、顧客分析からステップメールの配信などを自動化して、リピート顧客を育成するための概念として広く展開されている。
 一方、リアルが根本にあるNB企業では、全てを自動化するのではなく、リーダーを中心とした会員のビジネス支援としてデジタルツールを利用しているケースが多いようだ。リアルの取り組みを引き続き大事にしつつ、デジタルの利点を上手に活用したハイブリッドの展開が特徴だ。
 その際、本社側はリーダーのビジネスをサポートする立場として、ツール提供で環境を整備するのが軸となる。これまでも消費者とのフロントを担ってきたリーダーの営業力を生かしつつ、リーダーが活動しやすくする意味合いが強い。


■リアル軸もデジタルで効率化

 健康食品・化粧品を販売するユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン(本社東京都、久保田耕司社長)は、リーダーが中心となってリピートしている愛用者向けのイベントなどを開催している。サロンを活用した製品体験や勉強会への参加を会員ページで呼び掛けるほか、見込みの高い会員へのステップメールを配信。愛用者となってビジネスに参加した際にも、購入のポイントを移行できる制度を作っている。会員の7~8割が愛用者となっている中で、「他の製品の購入につながっているほか、ビジネス会員になってより積極的な関わり方になっている」(セールス・マーケティング担当者)としている。
 ネオライフインターナショナルジャパン(本社東京都、岩井直子社長)は、

(続きは、「日本流通産業新聞」4月4日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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