【能登半島地震 多数の拠点で被害】 能登北部で集配停止続く/通販は売上への悪影響を懸念する声も(2024年1月18日号)

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能登半島では北部へ続く道路の通行止めが続く(出典:Googleマップ)

能登半島では北部へ続く道路の通行止めが続く(出典:Googleマップ)

 1月1日に発生した能登半島地震の影響で、能登半島北部に至る道路が寸断された状況が続いている。ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便の大手宅配3社では、1月15日時点で、能登半島北部を中心に、集配を停止する状況が続いている。通販会社では、年間の売り上げへの悪影響を懸念する声も聞かれるようになっている。ある中堅化粧品通販会社では「能登半島地震の影響で、年間の売上額が、前年比で2%減少すると見込んでいる」と話す。訪販やサロン販売といった対面販売の企業でも、現地の拠点での営業活動再開のめどが立っていないケースもあるようだ。

■集配再開のめど立たず

 ある化粧品訪販企業では、複数の代理店が被災した。サロンの建屋が倒壊。避難生活が続くことで、当面の営業活動が見込めない状況だとしている。通販企業も、対面販売企業も、企業として物資を提供するなど、現地を支援する動きを活発化させている。
 能登半島地震の影響により、宅配会社では配達の大幅な遅れが生じている。一部地域では、荷物の集配と受け付けを停止するなどの影響も出ているという。
 ヤマト運輸は1月15日午後6時時点で、輪島営業所が集配停止・営業中止の状態となっている。能登営業所と珠洲営業所は集配を停止している。石川県の珠洲市、輪島市、鳳珠郡穴水町、鳳珠郡能登町は配送を停止しているという。
 「東日本大震災では、発生から12日後に、青森・秋田・山形県での集配を再開。岩手・宮城・福島県の一部で集配を再開したのは、発生から14日後だった」(コーポレートコミュニケーション部・久米莞爾氏)と話す。
 佐川急便は1月17日時点で、石川県の輪島市・珠洲市・羽咋郡(はくいぐん、志賀町)の一部・鳳珠郡(穴水町・能登町)が荷物の届け不能地域となっており、集配業務の一部を停止している。能登営業所・柳田営業所での営業所受け取りサービスはすでに再開しているという。
 日本郵便では、信越および北陸地方の、71の郵便局で窓口業務を停止(1月15日現在)。石川県の珠洲市の全域、輪島市の全域、鳳珠郡穴水町の全域、鳳珠郡能登町の全域で、集配業務を停止している。
 同地域においては、「ゆうパック」「ゆうパケット」「ゆうメール」の引き受けを一時的に停止しているという。引き受け停止期間については、「当面の間」としており、再開のめどについては発表されていない。
 石川県の交通情報を掲載している「石川みち情報ネット」によると、

(続きは、「日本流通産業新聞」1月18日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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