スクロール 23年4―9月期/売上高は2.3%減/ECは19%減、支援は13%増(2023年11月09日・16日 合併号)

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鶴見知久社長

鶴見知久社長

 スクロールの23年4―9月期(第2四半期)における連結売上高は、前年同期比2.3%減の400億1600万円だった。ソリューション事業が伸長した一方で、eコマース事業が大幅に減収し、全体で減収となった。営業利益は減少したが、営業外費用の減少により、経常利益は増加している。四半期純利益は同0.6%増の23億4600万円だった。
 中核事業に据えているソリューション事業の売上高は、同13.8%増の114億9100万円となった。物流代行サービスにおいて、物流センターの事業効率化を図り、収益力が改善したという。決済代行サービスとマーケティングサポート事業の売り上げが伸長し、好調に推移している。
 通販事業の売上高は、同3.3%減の205億6600万円となった。セグメント利益は同0.1%減で、ほぼ横ばいとなった。販売価格をコントロールしたことで、売上総利益は増加した。
 「紙や印刷の費用が上がったので、用紙使用量の削減に取り組んだ。『稼ぎ頭』としての収益性を維持している」(鶴見知久社長)と説明した。
 eコマース事業は、同19.2%減の82億1400万円となった。購買行動の変化の影響を受け、アウトドア用品が苦戦したという。ブランド商材や生活雑貨の受注数も減少した。
 「大きく減収減益したことを、危機的で由々しき事態だと受け止めている。ソリューション事業で活用するノウハウや人材を輩出するセグメントだ。事業リストラや在庫・品目の整理をし、立て直す」(同)と話した。
 24年3月期の通期業績予想では、5月9日の発表から下方修正し、売上高は前期比1.3%減の800億円を計画している。成長に向けては、EC事業の運営代行サービス「ECACT(イーシーアクト)」に注力する方針だ。

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