オルビス/センターにAMR導入/省力化と効率化で物流生産性向上(2023年3月2日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
オルビスが導入した自律走行搬送ロボット

オルビスが導入した自律走行搬送ロボット

 オルビス(本社東京都、小林琢磨社長)は2月20日、埼玉・加須にある東日本流通センターの直営店舗・BtoB向け出荷ラインの刷新に伴い、重量計を搭載した最新の自律走行搬送ロボット(AMR)を16台導入した。同日から稼働している。国内では本格的な実用化例が少ないAMRを多数導入することで、省人化と効率化を図り、倉庫内出荷作業の生産性向上をつなげていく。
 新たに導入したAMRは、1台につき4拠点分の出荷データを受信すると、自動的に最適なルートでオーダーがかかった複数の商品棚に移動。全てのオーダー商品がそろった後、商品の入ったケースを発送ステーションへ運ぶところまでを自動化した。
 AMRに重量計を組み込むことで、ピッキングと同時に重さによる検品を即座に実施。別工程での検品なしで高い精度のピッキングを可能にした。
 オルビスの直営店舗・BtoB卸し先向け出荷作業は、毎日約500の品目の中から、1オーダー当たり平均して約20品目・約100ピース(サンプル含む)を出荷するという特性がある。
 従来は、4拠点分のオーダーが割り当てられた重量計付きカートを、人が1台ずつ手で押していた。当該商品が保管されている棚に移動しピッキングを行っていた。
 全体的なシステム設計においても、各シーンで効率を工夫。旧出荷システムに比べ、同じ出荷能力に対して人員は25%削減、売上高に対する出荷作業費比率は約10%削減できる見込みだ。
 新出荷ラインで導入した重量計つきAMRは、パートナーである物流企業の流通サービスと、マテハン企業の椿本マシナリーが、さらに製造元のフォワードエックスと協働して新たに開発した。重量計は重量計付きカートピッキングで実績のある寺岡精工製のものを採用した。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

Page Topへ