歯愛メディカル 22年12月期/通販売上404億円に/資源高が影響し営業減益(2023年2月23日号)

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 歯愛メディカルの22年12月期における通信販売事業の売上高は、前期比2.8%増の404億6000万円となった。同事業の総利益は微増の105億8000万円。
 全社売上高は同4.1%増の428億9100万円だった一方、為替相場の変動や資源高などの影響で営業利益は同11.8%減の39億9000万円に落ち込んだ。
 通信販売事業は、感染対策商品の需要が引き続き堅調に推移した。20年度に新規に口座開設した顧客の継続的な取引、歯科用ユニットの販売の伸び、展示会での大型機器類の販売などを増収要因としている。物流倉庫の改修も好影響となった。
 減益は原材料高騰のほかに、人員関連にかかるコスト増も響いたとしている。年内に本稼働する予定の新物流センターや既存の物流倉庫の人材採用や教育が進められている。人材の定着と教育が進むことで収益の改善にも貢献するとした。


■EC化率は約50%に

 22年12月期におけるEC化率は約50%に伸びている。コロナ禍の影響でEC化率が上昇。その要因について「すぐに商品が欲しいという需要が影響している。新規登録した事業者がECを利用している傾向もある」(取締役経営管理部長・三好誠治氏)と話す。
 ただ、EC化率が上昇していく中でもカタログ通販も強みにしていく計画。今後、カタログとECをどう活用していくのかに注目が集まる。


■出荷3倍で売上も3倍

 新物流センターは、従来の倉庫と比べて3倍の出荷能力を持つ拠点となる予定で、これに伴い「売り上げも3倍になる試算をしている」(同)と説明した。
 マスクなどのコロナの感染対策品は、同社の売り上げをけん引する商品群の一つになった。一方、政府からは23年3月13日以降、マスク着用の判断は屋内外問わず個人の判断にすると発表。これに対し、「当社はBtoB向けであり、引き続きマスク需要はあると考えている」(同)とした。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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