日本通信販売協会 <関西賀詞交歓会>/「コスト、労力がかかる」/梶原副会長が警鐘を鳴らす(2023年1月26日号)

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関西賀詞交歓会であいさつする梶原健司副会長

関西賀詞交歓会であいさつする梶原健司副会長

 公益社団法人日本通信販売協会(JADMA、事務局東京都、粟野光章会長)は1月19日、大阪で関西地区の賀詞交歓会を開催した。粟野会長のあいさつに続いて登壇した梶原健司副会長(千趣会社長)は、通販業界の現状について「コストと労力がかかり、利益を上げるのが難しい状況に入りつつある」と会員に警鐘を鳴らした。
 梶原副会長は消費者の意識変化について触れ、「サステナブルな世の中を実現しようという機運が高まっている。消費者、生活者を取り巻く環境や意識は急速に変化している。それと同時に、社会インフラ、社会のシステム自体がそれへの対応を求められている時代だと感じている」と述べた。
 さらに、通販業界を含めた小売業は情報が広範するとともに、物もたくさんある中で、「価格が高騰したり物価が上がる中で、ますます物を買っていただく難易度が高い時代に入っていると感じている。円安や輸送費の高騰を含めて、企業として利益を上げるのが非常に難しい状態に入っている」と危機感を募らせた。
 通販業界においても、2024年の物流問題や、特定商取引法、景品表示法への対応を含め、対応が迫られていると指摘。さらに、セキュリティー問題への対応も含めて「これからますます、コストと労力のかかる時代になる。各企業がそれぞれ頑張っていける状態が、限界が来ているのではないかと感じている」と警鐘を鳴らした。
 そのような厳しい時代においてJADMAとしては、通販業界の市場規模が11兆円に拡大していることを踏まえ、「社会的な重要性・必要性を担っている存在だ。JADMAとしては、その責務を果たすためにも、協会としての立場・位置付けをしっかり示す活動をしなければならない」と会員に呼び掛けた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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