Ｚホールディングス　２２年３月期／取扱高約１．７兆円／送客強化で２桁成長継続（2022年5月12日号）

　ヤフーの持ち株会社であるＺホールディングス（ＨＤ）の２２年３月期におけるショッピング事業の取扱高（流通総額）は、前期比１３．０％増の１兆６９７１億円だった。統合完了したＬＩＮＥを含む各サービスの連携による相互送客や「ＰａｙＰａｙ（ペイペイ）」による大型販促企画の好調により２桁成長を継続した。
　ショッピング事業には、「ヤフーショッピング」「ＰａｙＰａｙ（ペイペイ）モール」など物販ＥＣサービスが含まれる。即配サービス「ヤフーマート」や、ＥＣストア作成サービス「ＭｙＳｍａｒｔＳｔｏｒｅ（マイスマートストア）」といった新規事業も計上した。
　ヤフー運営モール各店舗への「ＬＩＮＥ公式アカウント」導入促進や、「ＬＩＮＥギフト」の取扱品目拡大などを「ＬＩＮＥ」連携の成果として上げる。
　「２２年度は、ギフトやクイックコマースなどグループのアセットを活用した新しい購買体験の創出をより進めていく」（坂上亮介専務執行役員）と言う。
　「ヤフオク！」「ＰａｙＰａｙ（ペイペイ）フリマ」などリユース事業の取扱高は同９．２％増の９２８８億円だった。「ＰａｙＰａｙフリマ」のユーザー拡大や、手数料引き下げによる競合サービスへの競争力向上を成長の要因としている。
　ショッピング事業・リユース事業、「ヤフートラベル」などサービス系ＥＣなどを含むＥＣ関連サービス全体の取扱高は、同１０．９％増の３兆５７８８億円だった。
　連結売上収益は同３０．０％増の１兆５６７４億２１００万円、営業利益は同１６．９％増の１８９５億３００万円だった。