千趣会/業績見通し取り下げ/システムリプレイスでトラブル (2022年3月17日号)

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 千趣会は3月11日、22年12月期連結業績予想を取り下げた。2月10日時点では連結売上高760億円を予想していた。1月に基幹システムのリプレイスを実施。しかし、新システム稼働後にベルメゾンネットでの注文が正しく受け付けられず、商品を届けられない事態が発生したためだ。システムは現状、平常通りに稼働しているが、1~2月の売上高は前期を大きく下回って推移していることから、通期業績見通しを取り下げた。
 システムトラブルについて千趣会は、「受注は受け付けられたが、在庫情報との連動ができなくなった。在庫がないものを受注したりするなどの事象が発生した」(経営管理部IR・広報チーム)と説明している。
 さらに、トラブル発生期間、顧客からの問い合わせが増加して、コールセンターへの問い合わせが集中するなど、通常の営業活動に支障を来す事態となった。2月中旬の収束に向けて、販売促進策の実施を見合わせると同時に、人員配置を変更するといった対応を行ってきた。
 千趣会は2月10日、22年12月期の連結業績予想として、売上高760億円、営業利益2億円、経常利益3億円、当期純利益は3億5000万円の数字を公表していた。3月から徐々に販売促進施策を再開しているが、現時点では通信販売事業の業績予想を合理的に算出するのは困難と判断。いったん業績予想を取り下げ未定としている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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