スマイルテレビ 〈遠隔操作で編集可能〉/通販映像のモニター設置 (2022年2月17日号)

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「ラクスパ鶴見」の売店に設置した映像モニター

「ラクスパ鶴見」の売店に設置した映像モニター

 テレビショッピングの企画などを手掛けるスマイルテレビ(本社東京都、佐々木敏郎社長)は2月3日から、通販映像を放映するモニターを、横浜市内のスーパー銭湯に設置した。その場で商品を販売するほか、通販の仕組みによる申し込みにも対応する。映像は遠隔操作により編集できる。設定期間によって内容を差し替えることが可能となっている。
 モニターは横浜市内にある「RAKU SUPA(ラクスパ)鶴見」の売店内に設置した。設置台数は9台。このうち1台には3商品の情報をハードディスクに入れている。残り8台は遠隔で映像が変えられる配信型モニターとなっている。
 配信型モニターでは通販事業者が供給した商品を放映している。スマイルテレビが通販事業者から仕入れ、スーパー銭湯に卸す仕組み。スーパー銭湯側には商品の売り上げに応じてマージンが支払われる仕組み。
 「当社は通販事業者から商品を預かって店舗販売に協力している。通販事業者も在庫を抱え込んでいたり店舗販売に興味を持っていたりする。さまざまな通販事業者の商品を『ラクスパ』でテスト販売していきたい」(佐々木社長)と語る。
 スマイルテレビは以前から、テレビショッピングの収録内容を二次利用して、店頭モニターで放映する「電子店員」をテスト展開している。タレントの二次使用もクリアしており、これまで食品スーパーやチェーンストアで実施してきた。
 初めは来店客も興味を示すが、映像が繰り返し流れると飽きられる傾向にあった。さらに映像商品に対する質問も寄せられていた。今回のモニターは遠隔操作で内容を刷新できるようにしたほか、映像をタップすると質問に応えられるようになっている。
 「最終的にはタップするとコールセンターにつながり、オペレーターが対応できるようにしたい」(同)と言う。
 「ラクスパ」を運営する極楽湯では「(モニターを)導入するのは初めて。当社は物販も行っているが、2000円を超える価格帯の商品は売れない傾向が見られた。モニターと映像を使うことで単価の上昇を期待している」(店舗営業部店舗開発課・笠川翼課長)と言う。
 佐々木社長は以前から「テレビで終わらないテレショップ」の実現を標ぼうしている。今後はホームページの制作からモバイル展開、店舗卸まで手掛けていく考えだ。「映像も自社で撮れるし編集もできる。それを店頭まで持っていける。この延長線上にはさまざまなデータが取れて、マーケティングにも生かせるはず」(佐々木社長)と期待を寄せている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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