Zホールディングス/即配事業を本格開始/「出前館」が日用品配送 (2022年2月3日号)

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 Zホールディングス(HD)は1月26日、「出前館」のスタッフがアスクルの商品を注文後最短15分で届ける新事業「Yahoo!(ヤフー)マート」を開始すると発表した。ヤフーやLINE(ライン)などZHDグループとの連携により、需要の高まるクイックコマース(即配サービス)の領域で本格展開していく。
 「Yahoo!マート by ASKUL」は、フードデリバリー「出前館」の配送網を活用し、アスクルが取り扱う食品や日用品を販売・配送する即配サービス。
 21年7月から実施してきた即配サービス「PayPay(ペイペイ)ダイレクト」の実証実験の結果を受け、「ヤフーマート」の開始とクイックコマース事業の本格化に至ったという。
 「実証実験では、月次総注文数が2カ月で10倍以上に拡大するなど、クイックコマース事業の本格展開に向けての大きな手応えを得られた。コマースのイメージが定着しているヤフーの名称を用いたサービスを通じて、安心・安全かつ新しい購買体験を創出していく」(ZHD・秀誠執行役員)と話す。
 ヤフーがサービスの企画と商品倉庫など拠点の運営、アスクルが商品の仕入れ・販売や店舗ページの運営、出前館が商品の配達代行をそれぞれ行い、ZHDがサービス全体像の設計を担う。LINEも、「出前館」への送客や集客に関するマーケティング施策をヤフーとともに行う。
 現在の取扱品目は約1500点。季節商品やギフトなど、エリアごとの利用傾向や特性に合わせて商品数も都度拡大していく。
 商品倉庫となる専用店舗はサービス開始時点で都内に8拠点を構えている。現在都内23区の一部エリアを対象にサービスを提供しており、22年度中に23区内全域と一部他エリアまでサービス範囲を拡大していく計画だ。
 「出前館の配送プラットフォーム、アスクルの商品力、ヤフーやLINEの集客力など、ZHDグループならではの強みを組み合わせることで、あらゆる点から競合優位性を発揮していく」(同)と抱負を述べる。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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