【セレス 都木聡代表取締役社長】 〈「moppy」成長を軸に業績が好調〉流通額332億円、アプリで商圏拡大

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 モバイルサービス事業を展開するセレスの業績が好調だ。運営するポイントサイト「moppy(モッピー)」の成長を軸に、19年12月期の売上高は前期比54.2%増の165億1000万円となった。モッピーのサイトを通じたEC関連の流通総額は332億円となり毎年伸長している。モッピーは、企業の広告情報と消費者をつなぐポイントサイトで、広告主(企業やアフィリエイト事業者)は、売りたい広告を、サイト上に無料で掲載できる。近年は化粧品や健康食品のEC企業の利用が活発だ。他にも、大手の小売事業者やカタログ通販企業と販促で提携しており、サイトの利用者を増やすだけでなく、広告主の売り上げにも貢献している。成長の要因や今後の施策について、都木聡社長に話を聞いた。

■インセンティブがポイント

 ─モッピーの現状について聞きたい。
 モッピーは、広告主の広告を見て、商品を購入したり、サービスを利用する消費者をつなぐサイトだ。20年3月末で250万人の会員がおり、サイト内の広告掲載数は5000件を超えている。広告の掲載数は、時期によっても異なるが、5000~1万件の間を行き来している。サイトの月間UU(ユニークユーザー)数は、平均で142万件となっている。
 サイトは、広告を掲載し、その広告から購入またはサービス利用すると、モッピー上で使えるポイントが利用者に還元される。そのポイントは、マイルや現金などに還元できる。ポイント還元率は広告主によって異なる。還元はオンライン上で完結できるようにしている。利用者はシームレスに、ポイントを有効利用できる。ポイント還元先が多彩なことも武器だが、ポイントを違和感なく使えるようにすることが利用者にとって重要な要素だ。

(続きは、「日本ネット経済新聞」4月23日号で)

〈プロフィール〉
都木聡(たかぎ・さとし)氏
 1971年11月9日生まれ。東京・世田谷区出身。上智大学を卒業後、野村證券に入社。2000年にサイバーエージェントへ転職。社長室長として事業の戦略立案などに携わる。02年に退社し、05年1月にセレスを設立。14年10月に東証マザーズに上場。16年12月に東証一部へ市場変更した。


【社長の休日】
 都木社長は、土日に駒沢公園で犬の散歩をしているそうだ。時間はだいたい1時間くらい。犬種は、ダックスフンドで2匹飼っている。2匹とも高齢になっており、1匹は犬用カートに入れて、もう1匹は首輪につないで散歩。犬たちに提供するご飯は、奥さんが朝晩、手作りしているそうだ。ドッグフードなどは使わずに、人間が普段口にするものを犬用にアレンジして、毎日食べさせ

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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