【ストリーム 齊藤勝久代表取締役社長】〈今年、会社設立20周年〉19年1月期売上高は226億円

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 家電のECを手掛けるストリームは今年7月、設立20周年を迎えた。社内の経営体制も刷新。代表権のある社長に4月25日付で、グループ会社のエックスワン(本社東京都、市村智樹社長)で社長を務めていた齊藤勝久氏が就任した。ストリームは複数のECモールに出店、集客を強化している。19年1月期の連結売上高は、前期比0.9%増の226億2600万円。しかし、モールにおける広告宣伝費の増加や商品配送費用の高騰から、営業利益は同81.7%減の1700万円だった。代表就任後、半年以上が経過した齊藤社長に、ストリームの印象や今後の展望を聞いた。

■今まで通りでは生き残れない

 ─社長就任後の感想を教えてください。
 以前は関係会社のエックスワンで社長を務めていた一方、ストリームの取締役として、これまで5年間務めてきました。社長になってみてというより、社長になる前から感じていることですが、Eコマースの世界は移り変わりが早く、ドッグイヤー感がありますね。激動の中、今まで通りのことをするだけでは、生き残ってはいけないと強く感じています。
 ─これまでの経歴を鑑みると、化粧品分野に詳しいと思います。家電に注力するのはもちろんですが、化粧品分野における今後の運営が気になります。
 今年3月、従来キッチン用品や化粧品などを販売していた「Ones mart(ワンズマート)楽天市場店」として運営していたECサイトが、エックスワンのオフィシャルショップになりましたね。エックスワンの商品は、自社で製造・販売しているものです。特にハイエンドラインの商品を取り扱っています。
 これをECでどう取り扱っていくのかということですが、価格帯の高い化粧品を、ECを主戦場にして販売していくというのは、なかなか難しいんですよ。ハイエンド商品をEC上でどのように訴求していくのか。ただ商品を売るのではなく、「美容とは何か」「健康とは何か」を示していくことが必要だと思います。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月12日号で)

齊藤勝久(さいとう・かつひさ)氏
 1965年6月生まれ。89年年マルナカ興産入社。04年KOSCO会長に就任。09年ジャパン・デジタル・コンテンツ信託の代表取締役社長。14年エックスワン代表取締役社長、15年ストリーム取締役に就任。19年4月からストリーム代表取締役社長を務める。
 取材した時期がIR上での沈黙期間に差しかかってしまったため、齊藤社長本人からストリームの業績に関する詳細な話を聞くことがはばかられてしまった。ただ、今後の方針として単なる小売業ではなく、新たな会社の軸となる新施策を打ち出す雰囲気を強く感じた。施策の詳細は「まだ公表できない」とのことだが、水面下でさまざまな取り組みが動いているのは確かだろう。20年4月以降の新年度に注目していきたい。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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