【西友 ドットコム事業本部 ネットワークプランニングアナリスト 中村明博氏】〈価格戦略を聞く〉/ダイナミックプライシングも検討

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 西友と楽天は18年8月、ネットスーパー「楽天西友ネットスーパー」を開始した。両社の資産を生かし、顧客開拓を急いでいる。西友の価格訴求力や楽天のECノウハウを武器に、ネットスーパー事業も拡大が見込まれている。「楽天西友ネットスーパー」の運営を担当する、西友のドットコム事業本部ネットワークプランニングアナリスト・中村明博氏に、サービス開始時の状況や強みである価格戦略について聞いた。将来的には状況に応じて価格を変動させる”ダイナミックプライシング”の導入も検討しているという。

 ─「楽天西友ネットスーパー」のサービスが開始しました。中村氏が所属するドットコム事業本部の役割やサービスの現状は。
 私が所属している西友のドットコム事業本部では、「楽天西友ネットスーパー」やオウンドメディア群を運営しています。「楽天西友ネットスーパー」は18年8月にプレローンチ、10月にグランドオープンという2段階でスタートする形を取りました。8月の第1弾では「楽天西友ネットスーパー」としてサイトの見た目や作りを一新しました。それに伴い、利用者の方々に楽天IDの取得・連携をお願いしました。
 また、10月のグランドオープンでは、(千葉)柏の配送センターと新たなサプライチェーンを稼働させることで配送能力を向上、より多くのお客さまにネットスーパーのサービスが提供できるようになりつつあります。
 ─楽天と組むことでどんな取り組みができていますか。楽天の自社物流サービスは活用するのですか。
 いくつかの領域において、両社のアセット(資産)を持ち寄り、サービスを強化しています。具体的に商品においては、楽天市場で人気のスイーツやワインなどをネットスーパーの一部地域で取り扱うことで差別化を図っています。また、西友のPB商品を楽天ダイレクトで取り扱ってもらうような取り組みも実施しています。
 配送領域においても、楽天が利用するTMS(配車計算システム)の活用を始めており、今後についても楽天が取り組む配送網の活用など複数のオプションを検討しています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」2019年1月24日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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