【ビビッドガーデン 代表取締役社長 秋元里奈 氏】

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 ビビッドガーデン(本社東京都)は今年8月、オーガニック農作物の生産者と食に関心の高い消費者をマッチングするマーケットプレイス「食べチョク」を立ち上げた。秋元里奈社長は神奈川県出身で、実家では農業を営む。ディー・エヌ・エーで新規事業の立ち上げなどを手掛けた後に独立した。「有機野菜のメルカリ」をイメージしたECサイトを立ち上げた経緯と今後の事業戦略について聞いた。


 ーーー会社を立ち上げるまでの経歴について教えてください。
 大学卒業後、新卒でディー・エヌ・エーに入社しました。EC事業や新規事業の立ち上げなどに携わり、さまざまな経験をしました。16年10月に退社し、16年11月に「株式会社ビビッドガーデン」を立ち上げました。
 私の実家が農家だったことから以前から農業分野には関心がありました。ここ数年は、ECに加えて、メルカリに代表されるようなCCのマーケットプレイスが一般的になってきました。農家もよりB(ビジネス)に近いC(コンシューマー)という位置付けで、時代的にも農家によるCCビジネスのニーズがあるのではないかと考えました。
 ーーー農家でも楽天市場やヤフーショッピングなどに出店するところもあります。
 農業分野では直販に乗り出すところが目立ってきています。ショッピングモールだと、出店費用がかかりますし、既存のCCサイトでは農作物を販売しやすいような形にはなっていません。こうした理由から農家と消費者をつなぐCCプラットフォームにニーズがあると考えました。
 ーーー「食べチョク」はどのような仕組みですか。
 当社の基準を満たすオーガニック農家であれば誰でも無料で出品者登録ができ、1箱から農作物を出品できます。出品された農作物をサイト上で購入すると、収穫後すぐに農家から直送されます。既存の産地直送サービスのように業者が間に入ることがなく、生産者と消費者が直接つながることができます。
 農家は農作物が余ったり、JAなどに卸せない規格外の商品など、自分のタイミングで、無料で出品できます。消費者は農家から直接商品を購入できるというメリットがあります。地方では、農家が規格外の野菜などを無人で販売していますよね。こうしたニーズをECでつなぐことで新たなビジネスになると考えています。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月19日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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