シベール/民事再生法適用を申請/ラスクECの火付け役

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シベールの自社サイト画面

シベールの自社サイト画面

 ラスクの製造販売を行うシベールは1月17日、山形地方裁判所へ民事再生法の適用を申請した。負債総額は約19億円。同社はラスクECの火付け役として有名。2008年8月期には約45億円の売り上げを記録したが、18年8月期の全社売上高は26億7000万円に減少。3期連続の赤字となっていた。
 同社は味付けしたラスクを焼いた「フランスラスク」が2003年頃にヒット。05年にはJASDAQ上場を果たした。ラスク店の他、そばやカフェなどの飲食店19店舗を経営していた。ECでは自社サイトの他、楽天市場に出店。EC売り上げは全社売り上げの約25%だという。
 民事再生法適用の理由について同社では、「お中元やお歳暮といった贈答品の需要が少なくなったことが大きい」としている。あるEC支援企業の社長は「最初に商品がヒットしたタイミングで工場の増設や多店舗出店などを進めた。在庫過多となったことが、経営悪化の一因になったのではないか」と話している。
 同社は、18年8月期に3期連続の赤字となり、今期に入っても採算性の改善策がまとまらなかったという。19年1月の借入金返済のめどが立たなかったことから自力での再建を断念。民事再生法の適用申請に入ったとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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